みなさんこんにちは ! 管理人のありーなです
近年、自然災害が増加し、エネルギー不足も懸念される中、停電はいつ、どこで、誰に起こるか分かりません。
備えは大切と分かっていても、「何から始めれば良いだろう?」と迷う方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、停電時の調理手段として注目されている「ポータブル電源」と、昔からある「カセットコンロ」を徹底比較!
実際に肉じゃがを作り、調理時間や使いやすさ、味の違いなどを検証してみました。
「最新のポータブル電源があれば、もうカセットコンロはいらない?」
「カセットコンロがあるから、ポータブル電源はいらない?」
いいえ、どちらか一方だけを備えていれば安心というわけではありません!
それぞれのメリット・デメリットを知り、状況に応じて使い分けることが大切です。
この記事を読めば、停電時の調理に関する備えのヒントが見つかるはずです。
ぜひ最後までご覧ください!

ポータブル電源とカセットコンロ、それぞれのメリット・デメリットを理解しておくことで、いざという時に状況に応じた最適な調理方法を選択できるようになります
停電時の調理方法:ポータブル電源とカセットコンロ
停電時に使える調理器具として、最も一般的なのは「カセットコンロ」です。
近年「ポータブル電源」を備える家庭も増えてきましたが、「ポータブル電源」と「カセットコンロ」のどちらを備えるのが良いのでしょうか?
個人的にはどちらも備えておくのが理想的だと考えていますが、この記事では、それぞれの特徴を比較し、停電時の備えとしてどちらを選ぶのかの判断材料を提供します。
実際に、同じ分量の食材を使用し、ポータブル電源とカセットコンロで肉じゃがを作る実験を行いました。
一般的に、ポータブル電源とカセットコンロは、次のような特徴の違いが考えられます。
しかし、今回の調理実験を通じて、それぞれいくつかの重要な違いや特徴があることが分かりました。
「ポータブル電源」と「カセットコンロ」のどちらを備えるべきか迷っている方の参考となれば幸いです。
項 目 | ポータブル電源 | カセットコンロ |
---|---|---|
導入コスト | 高い | 安い |
使用するエネルギー源 | ソーラーパネル (停電時) | カセットガス |
使用する調理器具 | 調理家電 | 鍋やフライパンなど 一般的な調理器具 |
換気の必要性 | なし | あり |
火災の可能性 | 低め | 高め |
使いやすさ | 簡単 | 簡単 |



ポータブル電源とカセットコンロの特徴の違いの詳細については、別の記事で詳しく紹介する予定です
実践 ポータブル電源とカセットコンロでの肉じゃが作り(概要)


停電時を想定し、ポータブル電源に接続した調理家電と、カセットコンロを使って、同じ分量の食材で肉じゃがを作る実験を行いました。
使用した機材と食材の概要は以下の通りです。
ポータブル電源 vs カセットコンロで使用した機材
ポータブル電源+調理家電
【ポータブル電源】
Jackery 1000Pro
容量:1002Wh 定格出力:1000W
(ソーラー発電した電気を蓄めて使用)
【調理家電:自動調理器】
シャープホットクック KN-HW-24G
調理容量:2.4ℓ 2~6人分
定格消費電力:800W
調理には、ジャクリのポータブル電源と、シャープのホットクックを使いました。
ポータブル電源はソーラーパネルを使い充電したため、電気代は無料です。
カセットコンロ+カセットボンベ(ガス)
【カセットコンロ】
TOHO HANDY GAS RANGE T-25BK
点火方式:圧電点火方式
発熱量:2.9kW(約2,500Kcal/h)
【カセットボンベ】
岩谷産業㈱ カセットガス
LPG(液化ブタン)250g
可燃性ガス・有臭
実験には、東邦金属工業㈱の発熱量2.9kWのカセットコンロ、と岩谷産業㈱のブタンカセットガス1本を使いました。
カセットコンロには、高火力タイプ(3.0kW以上)、標準タイプ(2.0~3.0kW未満)、小型・コンパクトタイプ(2.0kW未満)などがありますが、今回は標準タイプ(2.9kW)を使用しています。
肉じゃが作りに使用した食材


ポータブル電源とカセットコンロのどちらで調理する場合も、使用した食材の分量は同じです。
調味料も基本的に同じでしたが、カセットコンロでの調理には油と水が別途必要となりました(下記、赤字部分)。
ジャガイモ: 小6個
ニンジン: 中1本
玉ねぎ: 中1個
豚こま切れ: 150g
しらたき: 110g
だしの素: 大さじ1
砂糖: 大さじ3
みりん: 大さじ3
しょうゆ:大さじ3
酒: 大さじ3
油: 大さじ2
水: 300ml



ホットクック(自動調理器)は、油を一切使わず調理できるため、よりヘルシーに仕上がります。さらにホットクックで肉じゃがを作る場合、食材が持つ水分だけで調理が可能で、水を全く必要としません。この「無水調理」は、断水や停電など、水が使えなくなった助かる調理法です
実践 ポータブル電源とカセットコンロでの肉じゃが作り(調理)
ここではまず、ポータブル電源に接続した自動調理器(ホットクック)を使った、肉じゃが作りの様子を紹介します。
ポータブル電源で肉じゃが作り
① 具材をカットしたら、ホットクックの内釜に投入します
② 調味料も分量を量り、内釜に投入します
全てを投入したらふたを閉め、メニューから「肉じゃが」を選択
「スタート」ボタンを押してあとはほったらかしで出来上がりを待つだけ
約30分で完成しました
カセットコンロで肉じゃが作り
次に、カセットコンロを使った肉じゃが作りの様子を、手順ごとにご紹介します。
カセットコンロでの調理は、レシピの手順に沿って行います。ますはレシピに従って、カットした食材や調味料類、調理器具を準備します
① 鍋に油をひき、中火でお肉の色が変わるまで炒めます
② お肉の色が変わったら、残りの具材を鍋に投入して炒めます
③ 具材全体に油が回り、ある程度炒めたら、水と調味料を加えて煮込みます
④ 落し蓋をして20分ほど煮込みます
途中、10分ほどたったころに落し蓋を外し、かき混ぜます
⑤ 煮込み終わったら、火を止めて10分ほど蒸らして完成です
蒸らし時間も含めると、約35分で完成しました
ポータブル電源 vs カセットコンロ 停電時の調理対決の結果


同じ量の食材を使い、同じメニュー(肉じゃが)を作ることで、ポータブル電源とカセットコンロの特徴による違いが明らかになりました。
停電を想定した、ポータブル電源 vs カセットコンロの調理対決の結果をまとめます。
項 目 | ポータブル電源 +ホットクック | カセットコンロ +カセットガス |
---|---|---|
調理時間 (下ごしらえ除く調理開始後) | 約30分 | 約35分 |
下ごしらえの手間 | 内鍋に入れるだけ | 食材カット後、調味料と共に個別の皿に準備 | カットした食材と調味料を
調理の手間 | あとはお任せ | スタートボタンを押して付きっきりで調理 | レシピに従い食材等投入
完成品の味 ※ | よく味がしみ込んでいる | 味はそこそこしみている |
片付けの手間 | 洗うのは包丁・まな板・内鍋のみ | 包丁・まな板・鍋・食材/調味料を入れた皿・菜箸等を洗う |



より優れている方に 〇 、劣っている方に × を付けました。結果、調理対決では、ポータブル電源+ホットクックがすべての項目で優位となり、圧勝と言える結果となりました
【完成した肉じゃがの味について】
上の写真からも分かるように、完成した肉じゃがの見た目は、左側のポータブル電源(ホットクック調理)の方がやや濃い色合いです。どちらの肉も野菜も柔らかく仕上がりましたが、味の染み込み具合はポータブル電源の方が優れていました。
ポータブル電源調理の方が味が濃く感じられた要因としては、ホットクックが無水調理であるのに対し、カセットコンロ調理では水を300ml加えたことが挙げられます。もちろん、ホットクック調理でも加水量を調整することで、味の濃さを調整することは可能です
まとめ:停電時の調理対決!ポータブル電源 vs カセットコンロ 肉じゃが作り
本記事では、停電時の調理手段として一般的なカセットコンロと、近年注目されているポータブル電源を、肉じゃが作りを通して徹底的に比較しました。
調理時間、手間、味、片付けやすさといった点で、ポータブル電源と自動調理器(ホットクック)の組み合わせが優位な結果となりました。
しかし、停電時にはポータブル電源の電力は非常に貴重となるため、カセットコンロの備えも同様に重要です。
ポータブル電源とカセットコンロそれぞれの詳細な特徴については、別記事を作成する予定です。
電気が使えない非常事態においては、手元にあるエネルギーを最大限に効率よく活用することが不可欠です。
ポータブル電源とカセットコンロ、それぞれのメリット・デメリットを理解しておくことで、いざという時に状況に応じた最適な調理方法を選択できるようになります。
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