ポタ電の基礎知識

ポータブル電源の定格出力とは?家電との関係や定電圧機能を徹底解説!

ポータブル電源定格出力とは
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みなさんこんにちは ! 管理人のありーなです

キャンプや災害時など、電源のない場所で家電を使いたい時に便利なポータブル電源。

でも、いざ購入しようとすると「定格出力って何?」「どの家電が使えるの?」と疑問がいっぱいですよね。

この記事では、ポータブル電源の「定格出力」に焦点を当て、家電との関係や、近年注目されている「定電圧機能」について徹底的に解説します。

「定格出力」を知り、あなたにぴったりのポータブル電源を選ぶ参考としてください!

ポータブル電源の定格出力とは何かを知りたい!
定格出力と家電の関係を知りたい!
家電の消費電力の確認方法を知りたい!
定格出力と消費電力の注意点を知りたい!
さまざまな家電を使えるポータブル電源の選び方を知りたい!
定電圧機能付ポータブル電源について知りたい!

そんな方はぜひ続きをご覧ください。

ありーな

ポータブル電源を選ぶ際に定格出力と家電製品の消費電力を確認しておけば、購入後に『思っていた家電が使えない』といった事態を防げます

1. ポータブル電源の「定格出力」とは?

ポータブル電源の「定格出力」とは、ポータブル電源が安定して出力し続けられる電力の量のことです

単位はW(ワット)で表示され、この数値が大きいほど、より多くの電力を必要とする家電を使うことができます

W(ワット)の計算式

定格出力を表すW(ワット)は、以下の計算式で求められます。

【W(ワット) = A(アンペア:電流) × V(ボルト:電圧)】

A(アンペア):電気の流れる量

V(ボルト):電気を押し出す力

ありーな

ポータブル電源の定格出力は、AC出力ポート(コンセント)から供給できる電力の量を指し、USBやシガーソケットなどのDC出力は関係ありません

2. 定格出力と家電の関係

1) 消費電力と定格出力の関係

ポータブル電源で家電を使うには、家電の消費電力(W)がポータブル電源の定格出力(W)以下である必要があります。

もし家電の消費電力が定格出力を上回ると、基本的にその家電は使えません。

使える場合: 家電の消費電力 ≦ ポータブル電源の定格出力

使えない場合: 家電の消費電力 > ポータブル電源の定格出力

ただし、消費電力が定格出力を上回る家電でも、瞬間的に動くことはあります。

しかし、すぐにポータブル電源の安全装置が働き、電力が遮断されます。

\ 定格出力より大きな消費電力の家電を接続するとどうなるのかはこちら /

【動画で確認!定格出力を超えるとどうなる?】

実際に、定格出力より大きな消費電力の家電を接続するとどうなるのか、こちらの動画をご覧ください

ありーな

動画では、Bluetti AC70を使用し、定格出力を超えた際に電力が遮断される様子を確認できます。Bluetti AC70は1分後に自動的に電気が落ちましたが、メーカーや機種により電気が遮断されるまでの時間は異なります

3. 家電の消費電力の確認方法

家電の消費電力は、以下のいずれかの方法で確認できます。

本体ラベル: 家電本体に貼られたラベルには消費電力(W)または定格消費電力(W)が記載されています。強・弱などの設定によって消費電力が変わる機種の中には「定格消費電力」と書かれているものもあります

取扱説明書: 取扱説明書には、家電の消費電力(W)または定格消費電力(W)の数値が詳しく記載されています

例えば家電の本体ラベルに「255W」のようにワット数だけが記載されている場合は、それが消費電力です(写真左参照)。ただし、「定格消費電力」と記載されている場合は、設定モードごとに消費電力が異なります。個別具体的な消費電力は取扱説明書を確認する必要があります(写真右参照)

ありーな

消費電力の数字が「/(スラッシュ)」で区切られて2つ書かれている場合、スラッシュより前が東日本(50Hz帯)、後ろが西日本(60Hz帯)での消費電力です

4. 定格出力と消費電力の注意点

1) 複数台の家電を使う場合は消費電力合計W数で考える

複数の家電を同時に使う場合は、消費電力の合計がポータブル電源の定格出力以下である必要があります。

家電の消費電力合計がポータブル電源の定格出力より小さければ使えるし、大きければ使えません(上写真参照)。

ありーな

モーターを使用した家電製品は、起動時に通常時の数倍の電力を消費することがあります。そのため、ポータブル電源の最大出力が、家電製品の起動電力を下回っていると、電源が落ちることがあります。消費電力の合計が定格出力以内であっても、注意が必要です

2) 強・弱や温度を変えられる家電は、設定次第では使える場合も

家電製品の消費電力は、設定によって変化するものがあります。

そのため、ポータブル電源の定格出力よりも消費電力が大きい家電製品であっても、低めの設定にすることで使用できる場合があるのです。

例えば、ファンヒーターは、暖房の強弱や、加湿機能の有無によって消費電力が異なります。

ポータブル電源の定格出力1000Wに対して、消費電力が1200Wの「強」モードでは使用できませんが、「弱」モードや「加湿」モードであれば、使用できる可能性があります。

ありーな

一部の家電製品には、自動運転モードが搭載されています。このモードでは、室温などの環境に合わせて消費電力が変動するため、ポータブル電源の使用時には注意が必要です。例えば、ファンヒーターの自動運転モードでは、室温が低いと消費電力が大きくなり、ポータブル電源の定格出力を超えてしまう可能性があります

3) 同じ家電でも、機種によって消費電力は異なる

「1000Wのポータブル電源でどんな家電が使えるの?」という質問は、家電製品の種類や機種によって消費電力が異なるため、一概に答えられません。

例えば、炊飯器の場合、同じメーカーの同じシリーズであっても、マイコン式とIH式では消費電力が異なることがあります。

そのため、ポータブル電源を選ぶ際には、ご自身が使用したい家電製品の具体的な型番を調べて、その製品の消費電力を確認することをおすすめします。

そして、その消費電力よりも大きな定格出力を持つポータブル電源を選ぶようにしましょう。

5. 家にあるさまざまな家電を使いたい、という人の選び方

自宅にある様々な家電製品をポータブル電源で利用したい場合は、定格出力1500W以上の製品を選ぶことをおすすめします。

日本の家庭用コンセントの多くが1500Wに対応しているため、多くの家電製品を使用できるからです

大型エアコンなど一部の高出力家電には当てはまりませんが、普段使うほとんどの電化製品は1500Wあれば動かせます(上写真参照)。

6. 定電圧機能付ポータブル電源とは

ポータブル電源の中には、定格出力を超える家電製品の使用を可能にする『定電圧機能』を搭載した機種があります。

Bluettiの『電力リフト機能』やEcoFlowの『X-Boost機能』などがその代表的な例です。

この機能を使うと、例えば、定格出力600Wのポータブル電源でも、消費電力1200Wの電気ケトルを使用できます(上図参照)。

これは、ポータブル電源が一時的に定格出力以上の電力を供給することで実現しますが、家電製品側の出力が抑えられるため、通常よりも時間がかかる場合があります

ただし、この機能は全ての家電製品で動作が保証されているわけではありません

また、ポータブル電源や家電製品に負担をかける可能性もあるため、取扱説明書をよく読んでから使用することをおすすめします。

\ 定電圧機能の詳細を知りたい方は、こちらの2本の動画もご覧ください /

動画で確認!Bluetti AC70の電力リフト機能を使ってみた

定格出力1000WのBluetti AC70(定格出力2000W)で、消費電力1250Wの電気ケトル(ティファール)を動かした動画です

ありーな

定格出力のON/OFF切替が、スマホアプリだけでなく手動でもできるのがBluetti AC70の特徴の一つです

動画で確認!EcoFlow RIVER2Proの電力リフト機能を使ってみた

定格出力800WのEcoFlow DELTA2 Pro(定格出力1000W)で、消費電力950Wの電気ヒーターを動かした動画です

ありーな

EcoFlow RIVER2 Proの定格出力(ON/OFF)切替はスマホのアプリからでしかできません

BluettiのWEBサイトには「電力リフト機能はドライヤーや電気ケトル、ヒーター、こたつ、電気毛布、トースターなど、電熱線搭載の家電(抵抗負荷)に限って使用可能」と書かれています。「定電圧機能」は災害時などいざという時にあると便利な機能ですが、使える家電が限られるので注意が必要です。電熱線搭載家電以外で消費電力が大きな家電を使いたい人は、「定電圧機能」ではなく「定格出力」が十分大きなポータブル電源を選ぶことをおすすめします

まとめ:ポータブル電源の定格出力-家電との関係や定電圧機能

この記事では、ポータブル電源の「定格出力」について、家電との関係、定電圧機能などを含めて詳しく解説しました。

ポータブル電源の定格出力に着目して選ぶ際には、使用する家電製品の消費電力を事前に把握することが重要です。

まず、ポータブル電源で動かしたい家電製品を全てリストアップし、それぞれの消費電力を確認しましょう。

次に、これらの家電製品の消費電力の合計を算出し、それに余裕を持った定格出力を持つポータブル電源を選びます。

ありーな

ただし一般家庭のコンセントの容量は1500W程度であるため、1500W以上の定格出力があれば、多くの家電製品に対応できます。また、定電圧機能が必要な場合は、対応機種を選ぶ必要があります

ポータブル電源を選ぶ際に定格出力と家電製品の消費電力を確認しておけば、購入後に『思っていた家電が使えない』といった事態を防げます

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あり~な
迫りくるリスクから大切なものを守るため、役立つのはポータブル電源と備蓄(食料・日用品など)です。備えておけば「安心感」や「心の余裕」が生まれ、まさかのときでも落ち着いて行動することができます。このブログでは今から備えておきたいポータブル電源と備蓄の情報・アイデアを紹介しています。詳しくは「プロフィール」をご覧ください