みなさんこんにちは ! ありーなです
「ポータブル電源って何?」「どんな使い道があるの?」「どんな使い方をするの?」
そんな疑問にお答えします
目次
ポータブル電源とは?
ポータブル電源とは、
「持ち運び可能な蓄電バッテリー」のこと。
AC(交流)・DC(直流)出力ポートが付いており、溜めた電気を外部の機器に給電できます。
類似する機器と比べながら、ポータブル電源とはどんなものかを紹介します。
1) ポータブル電源と蓄電池・モバイルバッテリーの違い
電気を溜めておくものとして「蓄電池」や「モバイルバッテリー」がありますが、それぞれ異なる特徴を持っています。
特徴の違いをまとめました。
蓄電池 | ポータブル電源 ※1 | モバイルバッテリー | |
持ち運び | 基本的に不可 ※2 (据置/設置式) | 可 (可搬式) | 可 (携帯式) |
出力端子 (ポート) | なし | AC/DCなど | USB |
主な用途 | 家庭やオフィス、施設などへの給電 | 家電製品や電子機器への給電 | 小型電子機器への給電 |
容量 | 数千~数万Wh以上 | 約百~数千Wh | 約十~百Wh |
価格 | 数十万~数百万円 | 数万円~数十万円 | 数千円~数万円 |
※2 蓄電池の中には災害用や医療用などの移動できる蓄電池もあります
モバイルバッテリーと比較してポータブル電源を説明するときに「より大容量なのがポータブル電源」とか「AC出力ポートが付いているのがポータブル電源」とか言いますが、名称にはあまりこだわらない方がよさそうです。実際にはAC出力ポートが付いていないポータブル電源もありますし、ポータブル電源と言われる機種よりも大きな容量ながらモバイルバッテリーとして売られているものもあるからです
【AC出力ポートがないポータブル電源】
Jackery 100PlusはAC出力ポートが付いていないポータブル電源です。容量は99.2Whしかないので、超大容量のモバイルバッテリーに容量でも劣ります。一方で出力の大きさや寿命の長さ、安全性の高さやソーラー充電能力の高さなど、ポータブル電源ならではの特徴を持っています
Jackery100Plusについてはこちらの記事もご覧ください
2) ポータブル電源と発電機の違い
上で紹介した「電気を溜めておくもの」とは違いますが、電気を作れるものとして「発電機」があります。
ソーラーパネルをつなげばポータブル電源でも電気を作れますが、発電機とポータブル電源では大きな違いがあります。
特徴の違いをまとめました。
蓄電池 | ポータブル電源 ※1 | |
動作音の大きさ (騒音レベル) | × 動作音が大きい | 〇 動作音が小さい |
排気の有無 | × 排気が出る | 〇 排気は出ない |
使用環境 | △ 使用温度・環境に制約あり | △ 使用温度・環境に制約あり |
使える電力量 (使える時間の長さ) | 〇 燃料を補充できる限り使える (長時間の利用も可能) | × 蓄電した電気の範囲で使える (長時間の利用に不向き) |
使える電化製品 (定格出力の大きさ) | 〇 出力が大きい | × 出力は小さめ |
発電機はポータブル電力より容量や出力が大きい傾向がありますが、騒音や排気、使用環境の制約があります。
マンションや住宅地で使うことは無理ですし、もし使える場所に住んでいる人でも夜間や早朝に使うのははばかられます。
発電機とポータブル電源についての詳細はこちらの記事もご覧ください
ポータブル電源は何に使う?(使い道)
それでは次の疑問、ポータブル電源は何に使うのでしょうか?
結論を言うと、ポータブル電源の使い道にはとくに制限はありません。
電源がない場所で電気が必要となれば、何にだって使えます。
よく使われる用途を、アウトドア(屋外)とインドア(屋内)に分けて例示しました。
実際にどのようなシーンで使われているのかを見てみましょう。
1) アウトドア(屋外)での使い道
キャンプ、釣り、バーベキュー、レジャー(ドローン・リモコン・登山・ハイキング・天体観測・バードウォッチングなど
農作業、家庭菜園、ガレージ作業、ガーデニング、建設土木作業など
車中泊、キッチンカーなど
イベント、路上ライブ、撮影、路上生活など
2) インドア(屋内)での使い道
普段使い(日常使い・電気代節約・節電)テレワーク、DIY作業、オフグリッド生活、ベランダ清掃など
災害への備えバックアップ電源、避難所、非常用電源、ペットの生命維持など
ポータブル電源の使い方
次はポータブル電源の使い方です。
ポータブル電源は電気を溜めて使いますが、電気を溜めるとき(充電)にも電気を使うとき(給電)にもいくつかの方法があります。
特徴的な使い方をいくつか紹介します。
1) ポータブル電源に電気を溜める(充電する)
① ACコンセントから電気を充電する
ポータブル電源に電気を溜めるメインの方法は、家のコンセントからのAC充電です。
ポータブル電源をアウトドアに持ち出す前に家でAC充電を済ませておけば、溜めた電気を外で使えます。
最近は急速充電に対応しているものも多く、お出かけ前1時間もあれば満充電してくれる機種も出てきています。
夜間の電気料金が安いプランで電力会社と契約している家庭なら、電気代の安い時間帯にポータブル電源に充電し、高い時間帯にその電気を使うという方法で電気代を節約することも可能です
②ソーラーパネルから電気を充電する
ソーラーパネルを使い電気を作って溜めることができるのが、ポータブル電源の大きな特徴の一つです。
このブログでは「ポータブル電源を購入するなら、ソーラーパネルとセットじゃないともったいない」と主張しており、ソーラーパネルをセットで持つことをおすすめしています。
災害で停電が起きたときやAC電源のない場所でポータブル電源の電気が尽きた時など、「自分で電気を作れる仕組み」があれば「安心感」が生まれます。
逆に言えば、「停電しているときに電気を作れる仕組みがなければ、ポータブル電源はただの箱」となってしまいます。
ソーラー発電した無料の電気が使えれば、電気代の節約にも貢献します。節約できる金額はさほど大きくありませんが、電気代が値上がり続ける世の中において、その貢献度は今後ますます増えていきます
③車のシガーソケットから電気を充電する
多くのポータブル電源は、車のシガーソケットからも充電できます。
充電速度は速いとはいえませんが、お出かけ中の車内や車中泊などにポータブル電源を充電できば便利ですよね。
ほとんどのポータブル電源はシシガーソケットからの充電も可能ですが、12V/24V車の両方で充電できる機種と、12V車からだけ充電できる機種があるため確認が必要です。
AC充電やソーラー充電、シガー充電の他にも、発電機からの充電や鉛バッテリーからの充電などができるポータブル電源もあります
2) ポータブル電源の電気を使う(給電する)
①AC出力ポートから電気を給電する(電化製品を使う)
ポータブル電源にはAC出力ポートが付いているので、電源のない場所でも電化製品を使えます。
どの電化製品をどれくらいの時間使えるのかは、それぞれのポータブル電源が持っている「定格出力」や「容量」などによって違います。
どんな電化製品をどれくらい使いたいのかをイメージした上で、ポータブル電源選びをすることが大切です。
ほとんどの機種のAC出力ポートは、家庭のコンセントで使われている100Vと同じですが、120Vや200V対応のAC出力ポートを備えている機種もあります
②USB出力ポートから電気を給電する(電子機器・ガジェットを使う)
ポータブル電源にはUSBの出力ポートも付いています。
USB出力ポートがあるのでスマートフォンやタブレット、ノートPCやモバイルバッテリーなどの充電ができますし、USB家電(扇風機やヒーター、電気毛布など)を使うこともできます。
USB出力ポートの構成は、ポータブル電源の機種によって異なります。
USB-Aが何個でUSB-Cが何個ということだけでなく、それぞれのポートが何W出力に対応しているのか、PD(Power Delivery)やQC(Quick Charge)対応かなど、確認が必要です
③シガーソケットから電気を給電する(携帯小型家電など)
多くのポータブル電源にはシガーソケット出力ポートも付いています。
シガーソケット出力は車中泊などで使うことが多く、車載用電化製品(小型炊飯器や冷蔵庫、ケトル、扇風機など)はシガーソケットから給電するタイプが多くあります。
このほか特殊な形のDC出力ポートからの給電やワイヤレス給電など、機種によって使える給電方法は異なります
3) 特別な使い方でポータブル電源を使う
① パススルー
充電をしている最中に給電することを「パススルー」と言います。
「パススルー」はバッテリーを劣化させるため、少し前のポータブル電源ではあまり使えませんでした。
しかし「次世代パススルー」を採用している最近のポータブル電源は、パススルーで使ってもバッテリーを劣化させません。
上の写真のように「ソーラー充電する一方で、扇風機を使う」といった使い方ができれば、使い方は一気に広がります。
次世代パススルーとは、充電している電気がバッテリーを通らずに電化製品に直接給電される仕組みをいいます。電気がバッテリーを通過しないため発熱や負荷が起こりにくく、バッテリーの劣化を防ぎます
②UPS/EPS
UPSは無停電電源装置、EPSは非常用電源装置のことを言いますが、ポータブル電源に搭載されているUPS・EPS機能はどちらも変わりません。
落雷などによる予期せぬ停電や電源異常発生時に電力供給をし続けられる機能で、UPS/EPS搭載ポータブル電源の多くは20ms(ミリ秒=0.02秒)~30ms(=0.03秒)以内に給電元を切り替えてくれます。
UPS/EPS機能を使うためには、壁のコンセントにポータブル電源のAC充電ケーブルをつなぎ(AC充電状態)、給電し続けたい電化製品をポータブル電源の出力ポートにつなげば準備OK。
突然の停電からデータの消失や破損を避けたいパソコンや、給電が停止すると健康や生命に重大な影響の出るおそれのある電化製品(ペットや高齢者の冷暖房や見守り家電、生命維持に必要な電化製品など)などに重宝します。
UPS・EPS機能は、迫りくる台風や計画停電など、起こりうる停電に備える場合などで力を発揮します
UPS/EPSについてはこちらの記事もご覧ください
まとめ
今回の記事では「ポータブル電源とはどんなものか?」「どんな使い道があるのか?」「どんな使い方ができるのか?」について紹介しました。
キャンプやアウトドアなど、もともと趣味やレジャーで使う人が多かったポータブル電源ですが、最近はその使い道もかなり広がりました。
小容量~超大容量まで選択肢が増えただけでなく、技術の進歩により安全で長寿命、軽くてコンパクト、静かで多機能な機種がどんどん増えています。
自分に合ったポータブル電源を探す前に、まずは「どんな用途でポータブル電源を使いたいのか」を考えてみることから始めてみてください。
ポータブル電源の用語を説明しているシリーズ記事は、こちらの目次からご覧ください
【目次:シリーズ ポータブル電源の用語】
#1 ポータブル電源とは?使い道は?
#2 ポータブル電源の「容量」-考え方と選ぶポイント-
#3 ポータブル電源の「定格出力」-定格出力と使える家電の関係、定電圧機能-
#4 ポータブル電源の「最大出力」-最大出力の役割、起動電力との関係-
#5 ポータブル電源の「環境温度」-推奨温度、高温・低温環境でのリスクと対策-
#6 ポータブル電源の「寿命」-サイクル数の考え方、長持ちされる使い方-
#7 ポータブル電源の「出力ポート」-AC・DCポートの種類と用途-
#8 ポータブル電源の「バッテリー」-充電/放電の仕組み、リチウムイオン電池の種類・特徴-
#9 ポータブル電源の「波形と周波数」-波形と周波数の種類-
#10 ポータブル電源の「静音性」-確認方法・選び方-
#11 ポータブル電源の「スマホアプリ」-できること・実際の操作-
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