ポタ電の基礎知識

ポータブル電源の容量とは?容量選びのポイント

ポータブル電源の容量 選び方
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みなさんこんにちは ! 管理人のありーなです

ポータブル電源を選ぶとき、一番気になるのが「容量」ではないでしょうか?


「容量って何?」「どれを選べばいいの?」そんな疑問を解決するため、この記事ではポータブル電源の容量について、初心者の方でもわかりやすいように徹底解説します!

ポータブル電源の容量について知りたい!
ポータブル電源の変換効率(変換ロス)について知りたい!
バッテリーを劣化させない容量の使い方を知りたい!
ポータブル電源の容量を選ぶポイントを知りたい!

そんな方はぜひ続きをご覧ください。

ありーな

ポータブル電源の容量を知るためには変換効率やバッテリーを劣化させない使い方を知る必要があります。その上でポータブル電源の容量を選ぶポイントをおさえて、自分に必要な容量のポータブル電源を選んでください

1. ポータブル電源の「容量」とは?

ポータブル電源の「容量」とは、バッテリーに蓄えられる電気の量のこと。

これは Wh(ワットアワー) という単位で表されます。

「容量が大きい」ほど、たくさんの電気を蓄えられるため、より長い時間、電気製品を使うことができます

ありーな

ポータブル電源の容量は、例えるなら「やかんの中の水」のようなもの。容量が大きいやかんほど、たくさんの水が入るように、ポータブル電源も容量が大きいほど、長時間電気を使えるというわけです

1) 容量の単位「Wh(ワットアワー)」とは

ポータブル電源の容量を表す「Wh(ワットアワー)」とは、「どれだけの電力(W)を、どれだけの時間(h)使えるか」 を示す単位です。

具体的には、次の計算式で表されます。

Wh(ワットアワー)= W(消費電力)× h(使用時間)

例えば、1000Whのポータブル電源なら、合計1000Wh分の電気製品を使えます。

【1000Whのポータブル電源でできることの例】

・1000Wのドライヤー:1時間使用可能

・250Wのテレビ:4時間使用可能

ありーな

複数の電化製品を使う場合でも、合計で1000Whまで使用できます。
例えば、1000Wのドライヤーを30分と250Wのテレビを2時間使う、といった使い方が可能です

ここで注意が必要なのが、ポータブル電源に表示されている容量(例えば1000Wh)を、実際にすべて使えるわけではない ということです。なぜなら、ポータブル電源内部で電気を変換する際に、変換ロスが発生するからです。変換ロスについては後ほど説明しますが、この変換ロスは、一般的に10%~25%程度と言われています。つまり、容量1000Whのポータブル電源でも、実際に使える電気の量は、その80%程度、つまり800Wh程度になることが多いのです

2) モバイルバッテリーで使われる「mAh」と「Wh」の違い

ポータブル電源の容量は「Wh」で表されることが多いですが、モバイルバッテリーなどで使われる「mAh(ミリアンペアアワー)」という単位も使われることがあります。

「mAh」は、バッテリーが「どれくらいの電流(mA)を、どれくらいの時間(h)流せるか」を表す単位です。

「mAh」を「Wh」に換算するには、次の計算式を使います。

Wh(mAh ÷ 1000) × V (電圧)

ポータブル電源の電圧は製品によって異なりますが、例えば電圧が3.7Vの153,600mAhのポータブル電源の場合の計算は以下のようになります

1. 153,600mAhを1000で割ってAhに変換する
   153,600mAh ÷1000 =153.6Ah

2. 153.6Ahにポータブル電源のV数(例.3.7V)を掛ける
   153.6Ah × 3.7V = 568.32Wh

つまり、153,600mAh のポータブル電源は568.32Whとなります

2. ポータブル電源の変換効率(変換ロス)と実容量

ポータブル電源は、交流電力(AC)を直流電(DC)に変換してバッテリーに蓄え、必要な時に再び交流電力に変換して使用します。

この変換過程で、電力の一部が熱エネルギーなどに変わってしまうため、電力の損失(変換ロス)が発生します。

一般的に、変換ロスは10~25%程度と言われています。

そのため、1000Whのポータブル電源の場合、実際に使える電力は約800Wh程度になります。

この変換効率は、ポータブル電源の性能や、使用状況によっても異なります。

ありーな

ポータブル電源で電力を変換する際に発生するロスを「変換ロス」と言いますが、その反対を「DC-AC変換効率」と言います。これは、入力した電気エネルギーに対して、実際に使える電気エネルギーの割合を示す数値で、一般的に75%~90%程度です。変換効率が高いほど、ポータブル電源の性能が良いとされています

変換効率を考慮したときの電化製品使用時間計算

ポータブル電源の実際の使用時間は、機種ごとに違う変換効率によって異なります。

例えば、1000Whのポータブル電源で、変換効率が80%の場合、実際に使える電力量は800Whとなります。この場合、1000Wのドライヤーであれば0.8時間(=約48分)、250Wのテレビであれば約3.2時間使用できます。

3. バッテリーを劣化させない「容量」の使い方

ポータブル電源のバッテリーは、使い方次第で劣化を遅らせることができます。

長持ちさせるためには、以下の点に注意しましょう。

バッテリー残量に余裕を持たせる:電池残量が20%〜80%の間で使用するのが推奨されています

電気を使い切らない:完全に放電させてしまうと、バッテリーの劣化を招きます。こまめに充電する「継ぎ足し充電」がおすすめです

4. ポータブル電源の容量を選ぶポイント

では、実際にどれくらいの容量のポータブル電源を選べばいいのでしょうか?

それは、それぞれの人の使い方によって異なります。

以下のポイントを参考に、必要な容量を考えてみましょう。

【容量を選ぶ際のチェックポイント】

どんな場面で使いたいか? (キャンプ、防災、車中泊など)

どんな電気製品をどれくらい使うか? (スマホ、扇風機、冷蔵庫など)

✓ その電化製品の消費電力は何Wあるのか?

何人で使うか? (家族構成)

何日分の電気を蓄えたいか? など

各メーカーが出している必要容量の試算/目安の例

参考までに各ポータブル電源メーカーが出している容量の試算/目安の例を紹介します。

1) Bluetti(ブルーティ)社の試算

上の写真はBluetti(ブルーティ)社が出している「災害停電時の生存のためのシミュレーション」です。

災害に備えてポータブル電源を購入する人にとって参考になる試算で、4人家族で1日2,529.5Wh必要としています。

この数字を算出した根拠は、スマホ4台+LEDランタン3台+ポータブル冷蔵庫24時間+扇風機(or電気毛布)7時間+炊飯器1時間です。

※Bluetti 5,000Wh何にどう使える?記載のデータを元に図解

2) EcoFlow(エコフロー)社の試算

EcoFlow(エコフロー)社は「緊急時の家庭での最低限必要な電力」を示しており、1日当り1,880Whの電気が必要と試算しています。

算出根拠は、4つの照明+扇風機+ルーター+ラップトップ+スマートフォンとしています(消費電力や使用時間などは不明)。

※EcoFlow公式アマゾン店 DELTA Pro商品ページより抜粋

3) Anker(アンカー)社の目安

・デイキャンプ:200Wh以上
・お泊りキャンプ:500Wh以上
・防災備蓄:700Wh以上
・節電:700Wh以上

※Anker ポータブル電源の選び方|容量や用途などのポイントで紹介より抜粋

4) Jackery(ジャクリ)社の目安

①Jackery ポータブル電源の選び方より抜粋

・日帰りキャンプや1日程度の使用:200Wh~
・キャンプや車中泊で扇風機、電気毛布などを使用する:350Wh~
・連泊キャンプや車載冷蔵庫など大型家電の使用:400Wh~
・防災目的としての使用を想定:500Wh~

②「徹底解説」用途別ポータブル電源容量目安を紹介より抜粋

アウトドア(キャンプや車中泊)におすすめの容量目安
・1日~2日間:400~500Wh
・2日~3日間:700Wh~

防災用におすすめの容量目安
・1000Wh以上

ありーな

ポータブル電源メーカー各社の試算/目安を見てもわかるように、どのような想定をするかによって「必要な容量」は変わってきます。これらの目安はあくまで一例ですので、ご自身の利用シーンを想定して、必要な容量を計算してみましょう

まとめ:ポータブル電源の容量とは?容量選びのポイント

この記事では、ポータブル電源の容量について、基本的な知識から選び方まで解説しました。

ポータブル電源の容量を理解することで、より便利に、そして安心して電気製品を使うことができます。

この記事を参考に、あなたにぴったりのポータブル電源を見つけてください!

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あり~な
迫りくるリスクから大切なものを守るため、役立つのはポータブル電源と備蓄(食料・日用品など)です。備えておけば「安心感」や「心の余裕」が生まれ、まさかのときでも落ち着いて行動することができます。このブログでは今から備えておきたいポータブル電源と備蓄の情報・アイデアを紹介しています。詳しくは「プロフィール」をご覧ください