みなさん、こんにちは!管理人のありーなです
ポータブル電源は、防災や停電対策、アウトドアなど幅広いシーンで活躍する便利なアイテムです。
しかし、その一方で、
「発火や火災の危険はないの?」
「リチウムイオン電池は本当に安全?」
「どんな使い方をすると危険なの?」
と、不安を感じて購入をためらっている方も少なくありません。
実際に、消費者庁の事故情報データバンクには、ポータブル電源の発煙・発火・火災に関する事故が数多く報告されています。
ただし、それらの事故は製品そのものが原因と確定していないケースも多く、使用方法や保管方法、周囲の環境などが影響している事例も含まれています。
そこでこの記事では、事故情報データバンクに掲載された最新の事故データを分析し、
✔ ポータブル電源ではどのような事故が起きているのか
✔ 事故はどんな状況で発生しやすいのか
✔ 発火や火災のリスクを減らすために気を付けるべきポイント
✔ 万が一、煙や火が出たときの適切な対処法
を、できるだけ分かりやすく解説します。
ポータブル電源を必要以上に怖がるのではなく、正しい知識を身につけて安全に活用するための参考になれば幸いです。
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ポータブル電源の爆発・発火・火災事故の実際

ポータブル電源には、大容量のリチウムイオン電池が搭載されています。
リチウムイオン電池は、小型・軽量で大きな電力を蓄えられる優れた電池ですが、故障や誤った使用、外部からの衝撃などが重なると、発煙や発火、火災につながる可能性があります。
もちろん、現在販売されている多くのポータブル電源には、BMS(バッテリーマネジメントシステム)などの安全機能が搭載されており、通常の使用で事故が発生するケースは多くありません。
しかし、実際に事故は報告されているため、「どのような状況で事故が起きているのか」を知っておくことは、安全に使用するうえでとても重要です。
そこで、消費者庁が公開している「事故情報データバンク」をもとに、ポータブル電源の事故の実態を調べてみました。
ポータブル電源の事故は毎年どれくらい報告されているのか
消費者庁の「事故情報データバンク」は、消費者事故の再発防止を目的として、行政機関や地方公共団体などから寄せられた事故情報を公開しているデータベースです。
このデータベースで「ポータブル電源」と検索すると、2026年7月10日時点で304件の事故情報が掲載されていました。
また、近年は掲載件数が増加傾向にあります。
ポータブル電源には小型化した高容量・高出力なリチウムイオン電池が使われています。
リチウムイオン電池による事故(発火・火災・爆発など)は突然起こり、一度火が出てしまうとなかなか消えないと言われます。
まず最初にポータブル電源の火災事故は実際どのようなものかを調べてみました。
1) ポータブル電源の火災事故は毎年どれくらい起きているのか
消費者庁では消費者の生命・身体に被害を生じさせる事故等の発生・拡大防止を図るため、「事故情報データバンク」を公開しています。
このデータベースには消費者が生活を送る中で発生した事故の情報を蓄積しており、行政機関や地方公共団体、その他関係機関からのデータを集めています。
事故情報データバンクによる、過去に起きたポータブル電源の事故の数です。
統計を取り始めた2008年4月からの合計は304件で、ここ数年事故の数は急増していることが分かります。
| 年度 | 事故件数 ※ |
| 2020年 | 12件 |
| 2021年 | 25件 |
| 2022年 | 31件 |
| 2023年 | 41件 |
| 2024年 | 63件 |
| 2025年 | 71件 |
| 2026年 | 7件 |
※事故情報データバンクで「ポータブル電源」と検索した結果(2026年7月10日時点)
ただし、この数字は事故情報データベースに掲載された件数です。
同じ事故が複数の機関から登録されているケースや、事故原因が調査中のケースも含まれているため、「すべてが製品の欠陥による事故」とは限りません。
2) 2025年の事故情報から見えてきた傾向
では、実際にはどのような事故が起きているのでしょうか。
2025年に掲載された事故情報を分析すると、次のような傾向が見えてきました。
- 火災事故が大半を占める
- 充電中に発生した事故が最も多い
- 保管中や使用していない状態でも発煙・発火した事例がある
- 車内や車両で発生した事故も報告されている
- 火傷や軽傷など人的被害が発生した事例もある
- 多くの事故は「原因調査中」であり、ポータブル電源が原因と確定していない
さらに事故概要を見ると、
- メーカー指定以外の充電器を使用して充電していた事例
- メーカー指定以外のソーラーパネルを接続して充電していた事例
- ネットオークションで購入した中古品を使用していた事例
など、通常とは異なる使用状況が記録されているものもありました。
ただし、これらが事故原因と断定されたわけではなく、多くの事例では「製品に起因するのか、他の要因かも含め現在調査中」とされています。
そのため、事故情報を見る際は「ポータブル電源は危険」と考えるのではなく、「どのような状況で事故が発生しているのか」を知り、メーカーが指定する正しい使用方法や保管方法を守ることが大切です。
- 充電中に火災が発生
住宅でポータブル電源を充電中、本体と周辺を焼損する火災が発生しました。事故原因は現在も調査中とされています - 保管していただけで発火
公的施設で保管していたポータブル電源から発煙し、本体と周辺を焼損する火災が発生しました。使用していない状態でも事故が報告されています - 車内で火災が発生
車両内でポータブル電源と周辺を焼損する火災が発生した事例や、走行中に異音に気付き確認すると発火していた事例が報告されています - メーカー指定以外の充電器で充電中に発火
メーカー指定以外の充電器を接続して充電中、異音の後に本体と周辺を焼損する火災が発生しました。なお、事故原因については現在も調査中です - メーカー指定以外のソーラーパネルで充電中に発火
メーカー指定以外のソーラーパネルを接続して充電中、発煙・火災が発生した事例も報告されています。事故原因は調査中ですが、メーカー指定外の機器を接続していたケースとして記録されています - 中古品を車内で充電中に発火
ネットオークションで購入した中古のポータブル電源を自動車内で充電していたところ、本体付近から出火し周辺を焼損した事例が報告されています - 人的被害が発生した事例
ポータブル電源と周辺を焼損する火災により、火傷や軽傷を負った事例も報告されています。重大事故につながる可能性があることから、異音や異臭などの異常を感じたら直ちに使用を中止することが大切です
ポータブル電源の火災事故を防ぐための4つのポイント

ポータブル電源は正しく選び、正しく使用すれば、過度に心配する必要はありません。
一方で、事故情報データバンクには、充電中や保管中、車内での使用中など、さまざまな状況で発生した事故が報告されています。
火災事故のリスクをできるだけ減らすため、特に注意したい4つのポイントを紹介します。
1) 信頼できるメーカー・正規販売店から購入する
ポータブル電源は価格だけで選ばず、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが大切です。
安全性の高いメーカーでは、製品の設計段階から安全対策を行うだけでなく、品質管理やサポート体制にも力を入れています。
メーカーを選ぶ際は、次のような点を確認すると安心です。
- メーカーの公式サイトで安全への取り組みや製品情報が公開されている
- 5年以上の長期保証や充実した修理・アフターサポートが用意されている
- ユーザー登録やリコール情報を確認できる
- 正規販売店やメーカー公式ストアで購入できる
また、事故情報の中には、ネットオークションで購入した中古品や、販売元が不明な製品に関する事例も報告されています。
新品・中古を問わず、メーカーや販売元が明確な製品を選ぶことをおすすめします。
2) 安全性の高いポータブル電源を選ぶ
ポータブル電源そのものの安全性能も重要です。
現在販売されている主要メーカーの製品には、多くの場合、BMS(バッテリーマネジメントシステム)が搭載されています。
BMSはバッテリーの状態を常に監視し、異常を感知したときには動作を停止して事故を防ぐ安全システムです。
BMSにはさまざまな安全機能がありますが、代表的なものは次のとおりです。
| BMSの安全機能 | 内容 |
| 過充電保護 | バッテリーが満充電になった後も充電を続けないようにする機能 |
| 過放電保護 | バッテリーを使い切って故障や劣化するのを防ぐ機能 |
| 過電流保護 | 必要以上に大きな電流が流れたときに動作を停止する機能 |
| 短絡(ショート)保護 | 配線や端子がショートして異常な電流が流れたときに動作を停止する機能 |
| 高温保護 | 本体やバッテリーが高温になったときに充電や放電を停止し、温度が下がるまで保護する機能 |
また、製品によっては第三者機関による認証や推奨マークを取得しているものもあります。
例えば、防災製品等推奨品マークや、付属ACアダプターなどに表示されるPSEマークなどは、安全性を判断する際の参考になります。
ただし、認証マークの有無だけで安全性を判断することはできません。BMSなどの安全機能や、メーカーの実績、保証期間、サポート体制なども含めて総合的に選ぶことが大切です。
近年はリン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO₄)を採用したポータブル電源が主流になっています。
リン酸鉄リチウムイオン電池は、従来主流だった三元系リチウムイオン電池と比べて熱安定性が高く、熱暴走しにくいことから、安全性を重視する製品に多く採用されています。
とはいえ、リン酸鉄リチウムイオン電池でも、誤った使用方法や強い衝撃、内部故障などによって発煙・発火する可能性はあります。
「リン酸鉄だから絶対に安全」と考えるのではなく、安全機能と正しい使い方を組み合わせることが大切です。
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3) 正しい使用方法・充電方法・保管方法を守る
事故を防ぐためには、日頃の使い方も重要です。
2025年の事故情報を見ると、充電中の事故が最も多く報告されており、メーカー指定以外の充電器やソーラーパネルを使用していた事例も確認されています。
次のような点に注意して使用しましょう。
- メーカー指定の充電器・ソーラーパネルを使用する
- 炎天下の車内や直射日光が当たる場所に放置しない
- 落下など強い衝撃を与えない
- 水濡れや高湿度環境で使用・保管しない
- 分解や改造をしない
- 長期間保管する場合は、メーカー推奨の充電残量で保管する
- 充電中は周囲に燃えやすい物を置かない
最近のポータブル電源にはUPS機能やパススルー充電に対応した製品も増えています。
常時接続できるかどうかは機種によって異なるため、取扱説明書やメーカーの案内に従って使用してください。
また、落下などで強い衝撃を受けた場合は、一見問題なく見えても内部が損傷している可能性があります。不安がある場合は使用を中止し、メーカーへ相談することをおすすめします。
4) 異音・異臭・発煙などの異常を見逃さない
事故情報を見ると、発火する前に
- 「パチパチ」という異音がした
- 焦げたような臭いがした
- 白い煙が出始めた
などの前兆が報告されている事例があります。
このような異常を感じたら、直ちに使用や充電を中止し、安全な場所で様子を確認してください。
また、就寝中や長時間外出中など、異常に気付きにくい状況での充電はできるだけ避け、充電中は周囲に燃えやすいものを置かないよう心掛けましょう。
少しでも異常を感じた場合は無理に使い続けず、メーカーへ相談することが、安全に長く使用するためのポイントです。
爆発・発火・火災事故が起きたときの対処法

万が一、ポータブル電源から煙や火花、炎が出始めたら、慌てずに行動することが大切です。
ただし、自分で無理に消火しようとして近づくと、火傷や爆発に巻き込まれる危険があります。
まずは自分や家族の安全を最優先に考えましょう。
東京都消防局では、リチウムイオン電池火災について次のように注意を呼び掛けています。
電池から火花が飛び散っているときは近づかず、火花が収まってから消火器や大量の水で消火するとともに119番通報してください
また、私自身も最寄りの消防署、ポータブル電源メーカー、消火器メーカーへ問い合わせを行い、実際の対応方法について確認しました。
その内容をまとめると、次のようになります。
1) まずは自分と家族の安全を確保する
ポータブル電源から
- 煙が出ている
- 火花が飛んでいる
- 炎が上がっている
このような場合は、無理に近づかないことが大切です。
特に火花が飛び散っている間は、破裂や飛散物によるケガのおそれがあります。
まずは周囲の人を避難させ、安全を確保してください。
2) 初期消火が可能なら119番通報と並行して行う
消防署へ確認したところ、
炎が出ている場合は
- ABC消火器
- リチウムイオン電池火災に対応した消火器
などを使用して初期消火を行い、できるだけ早く119番通報するとのことでした。
また、東京都消防局でも
火花が収まった後は大量の水による消火
が紹介されています。
ただし、炎が大きくなっている場合や危険を感じる場合は、無理に消火を試みず避難を優先してください。
3) 「水をかけてはいけない」は必ずしも正しくない
インターネットでは、「リチウムイオン電池火災に水をかけてはいけない」という情報を見かけることがあります。
しかし、今回確認した消防署では、「炎が上がっている場合は大量の水による冷却も有効」との回答でした。
一方で、煙だけの段階で不用意に近づいたり、水をかけたりすると危険な場合もあるため、状況によって対応は異なります。
判断に迷う場合は、無理をせず119番通報し、消防隊の指示に従ってください。
【ABC消火器とは?】
ABC消火器とは、次の3種類の火災に対応した最も一般的な消火器です。
・A火災:紙・木材・布などの普通火災
・B火災:ガソリンや灯油など油火災
・C火災:電気設備などの電気火災
家庭用として販売されている消火器の多くが、このABC消火器に該当します
ポータブル電源火災に備えて消火器を用意しておくと安心

ポータブル電源が発火・火災を起こす可能性は決して高くありません。
しかし、万が一に備えて家庭にも消火器を備えておけば、初期消火に役立つだけでなく、いざという時の安心にもつながります。
そこで私は、ポータブル電源メーカー2社と消火器メーカー2社に直接問い合わせを行い、ポータブル電源(リチウムイオン電池)火災にはどのような消火器が適しているのか聞いてみました。
1) ポータブル電源メーカーに聞いてみた
Q:ポータブル電源が発火した場合、どのように対応すればよいでしょうか?
A(メーカー①):電気火災にも対応したABC消火器を使用してください。
A(メーカー②):万が一発火した場合は、電気火災(C火災)に対応した粉末消火器を使用してください。
メーカーによって推奨する消火器の種類に多少の違いはありましたが、「電気火災に対応した消火器を使用すること」という点は共通していました。
2) 消火器メーカーに聞いてみた
Q:ポータブル電源(リチウムイオン電池)の火災には、どのような消火器が適していますか?
A(メーカー①):一般的なABC消火器でも初期消火は可能ですが、リチウムイオン電池火災専用の消火器は専用薬剤を使用しており、より高い消火性能が期待できます。
A(メーカー②):強化液(中性)消火器は、粉末消火器と比べて冷却作用や浸透性に優れており、電気火災(C火災)にも対応しています。
3) より万全の備えをしたい方へ
防災対策をより重視する方には、強化液消火器やリチウムイオン電池火災への使用を想定した専用消火器という選択肢もあります。
価格は高くなりますが、冷却性能や浸透性に優れた製品も販売されています。
【一般家庭におすすめ】価格と扱いやすさのバランスが良いABC消火器
【価格を抑えて備えたい方】モリタ宮田工業 アルテシモ MEA6B
一般家庭でも備えやすい、アルミ製蓄圧式の粉末ABC消火器です。軽量で扱いやすく、普通火災(A火災)・油火災(B火災)・電気火災(C火災)に対応しています。家庭用の初期消火器として幅広く利用されています
消火薬剤:粉末ABC 2.0Kg
総質量:約2.7kg
使用温度範囲:-30℃~+40℃
サイズ:高さ460×幅200×胴径102mm
放射時間:約15秒
放射距離:4~7m
※MEA6Bは、従来モデル「MEA6」の後継機種です。Amazonなどでは旧型番「MEA6」で販売されている場合があります。

消防署やポータブル電源メーカー、消火器メーカーへの取材内容を総合すると、一般家庭で備えるならABC消火器が最も現実的な選択肢です。その中でもおすすめなのが、モリタ宮田工業のアルテシモ MEA6(現行モデル:MEA6B)です。アルミ製の蓄圧式粉末ABC消火器で、軽量で扱いやすく、普通火災(A火災)・油火災(B火災)・電気火災(C火災)に対応しています
ポータブル電源の発火・火災・爆発に関するQ&A
まとめ:ポータブル電源の発火・火災・爆発の危険と注意点
ポータブル電源はリチウムイオン電池を搭載しているため、使い方を誤ったり製品に異常が発生したりすると、発煙・発火・火災につながる可能性があります。
実際に消費者庁の事故情報データバンクには、充電中や保管中、車内での使用中などに発生した事故が報告されています。
しかし、その一方で現在販売されている主要メーカーの製品は、BMS(バッテリーマネジメントシステム)やリン酸鉄リチウムイオン電池の採用など、安全性が大きく向上しています。
事故のリスクを減らすためには、信頼できるメーカーの製品を選び、メーカー指定の充電器やソーラーパネルを使用するなど、正しい使い方を守ることが何より大切です。
また、万が一に備えてABC消火器を用意しておけば、ポータブル電源だけでなく住宅火災や電気火災にも対応でき、防災対策としても安心です。
【ポータブル電源を安全に使うためのポイント】
- 信頼できるメーカー・正規販売店から購入する
- BMS搭載・リン酸鉄リチウムイオン電池採用など、安全性の高い製品を選ぶ
- メーカー指定の充電器・ソーラーパネルを使用し、正しい方法で充電・保管する
- 異音・異臭・発煙などの異常を感じたら、直ちに使用を中止する
- 万が一に備え、ABC消火器を準備しておく
ポータブル電源は、停電対策や防災、アウトドアなど幅広いシーンで活躍する便利な製品です。
事故の事例や正しい使い方を知っておくことで、過度に不安になる必要はありません。安全対策をしっかり行い、安心してポータブル電源を活用しましょう。
\ポータブル電源の基礎知識をまとめて理解/



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