みなさんこんにちは!管理人のありーなです。
「もし、今夜突然停電したら?」
そんな場面を想像すると、まず心配になるのは、スマートフォンの充電や照明、冷蔵庫、暑さ・寒さへの対策ではないでしょうか。
停電時に電気や熱を確保する方法はいくつかあります。
発電機、モバイルバッテリー、カセットガス、そしてポータブル電源です。
ただし、これらはどれも同じ役割を持っているわけではありません。
モバイルバッテリーはスマートフォンやUSB機器の充電に便利です。
カセットガスは、お湯を沸かしたり調理したりするときに役立ちます。
発電機は高い出力を確保できますが、排気ガスが発生するため、室内で使うことはできません。
その中でポータブル電源には、排気ガスを出さず室内で使え、家庭用コンセントにつなぐAC家電まで動かせるという大きな特徴があります。
冷蔵庫、テレビ、扇風機、電気毛布など、普段家庭で使っている家電を停電した室内でも使えることは、ポータブル電源ならではの大きなメリットです。
もちろん、ポータブル電源だけですべての停電対策をまかなう必要はありません。
湯沸かしや調理はカセットコンロ、スマートフォンの充電はモバイルバッテリー、冷蔵庫や通信機器など電気でしか動かせないものはポータブル電源というように、それぞれの得意分野を使い分けることが大切です。
そして、停電が長期化する可能性まで考えるなら、ソーラーパネルも組み合わせて、使った電気を再び補充できる手段まで持っておくと安心です。
この記事では、停電時に電気や熱を確保する4つの方法を比較しながら、なぜポータブル電源が停電した室内で特に役立つのかを詳しく解説します。
実際に長時間停電を経験した人が「何に困ったのか」という調査結果も紹介しながら、停電時に本当に必要な備えについて考えていきましょう。
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停電時に電気・熱を確保する4つの方法
停電すると、家庭のコンセントから電気が供給されなくなります。
しかし、停電時に必要なのは「電気」だけではありません。
スマートフォンを充電する、照明を点ける、冷蔵庫を動かすといった用途には電気が必要ですが、お湯を沸かしたり食事を作ったりするだけなら、カセットガスを使う方法もあります。
家庭で停電に備える方法として、主に次の4つを考えてみましょう。
| 方法 | 得意なこと | 主な用途 | 室内での使用 |
| 発電機 | 燃料から電気を作る | 高出力機器への給電など | × |
| モバイルバッテリー | 小型電子機器への給電 | スマホ・タブレット・USB機器など | 〇 |
| カセットガス | 電気を使わず熱を作る | 湯沸かし・調理など | 〇 |
| ポータブル電源 | 蓄えた電気を家電へ供給 | スマホ・照明・冷蔵庫・テレビ・調理家電など | 〇 |
重要なのは、どれか一つがすべての用途で優れているわけではないということです。
それぞれの特徴をもう少し詳しく見てみましょう。
1) 発電機|燃料があれば電気を作れる
発電機は、ガソリンやカセットガスなどの燃料を使い、エンジンを動かして電気を作る機械です。
ポータブル電源との大きな違いは、あらかじめ蓄えておいた電気を使うのではなく、燃料からその場で電気を作れることです。
高出力な製品もあり、工事現場やイベント会場、災害時など、電源を確保できない場所で電動工具や照明、電化製品などを動かすために使われています。
燃料を確保できれば発電を続けられるため、停電対策としても心強い存在です。
一方で、燃料を燃焼させる発電機は排気ガスが発生します。
そのため、停電した室内で使う電源として考えることはできません。
この点が、今回の記事でポータブル電源と比較するときの大きな違いになります。
2) モバイルバッテリー|スマホや通信機器を守るなら便利
モバイルバッテリーは、スマートフォンやタブレットなどを充電するための小型蓄電池です。
軽くて持ち運びやすく、コンセントがない場所でも手軽に充電できるため、普段から利用している方も多いでしょう。
停電時にも、
- スマートフォン
- タブレット
- モバイルルーター
- USBライト
- USB扇風機
などへの給電に役立ちます。
特にスマートフォンは、災害情報の収集や家族との連絡、安否確認などに欠かせません。
そのため、停電対策としてモバイルバッテリーを備えておくことにも十分な意味があります。
ただし、基本的には小型電子機器への給電が中心です。
冷蔵庫やテレビ、電子レンジなど、家庭のACコンセントにつないで使う家電まで動かしたい場合には、ポータブル電源が必要になってきます。
3) カセットガス|湯沸かしや調理では電気を節約できる
カセットガスは電気を作るものではありません。
しかし、停電時の生活を考えるうえでは非常に重要な備えです。
カセットコンロがあれば、電気がなくても、お湯を沸かす・ご飯を作る・食品を温めるといったことができます。
例えば、電気ケトルやIHクッキングヒーターなどの調理家電は1000Wを超えるものも多く、ポータブル電源で使えば短時間でも多くの電力を消費します。
そこで、停電が長引きそうなときは湯沸かしや調理をカセットガスに任せ、ポータブル電源の電気を冷蔵庫・照明・通信機器などに残しておくという使い分けができます。
私は、停電対策ではポータブル電源だけに頼るのではなく、こうした防災用品とうまく役割分担することが大切だと考えています。
4) ポータブル電源|停電した室内でAC家電まで使える
ポータブル電源は、大容量バッテリーに電気を蓄え、必要なときに取り出して使える電源です。
モバイルバッテリーとの大きな違いは、ACコンセントを備えたモデルが多く、普段家庭で使っているさまざまな家電へ電気を供給できることです。
機種の容量や定格出力によって使える家電は異なりますが、スマートフォン・照明・テレビ・扇風機・電気毛布・冷蔵庫・電子レンジなど、停電時に使いたい多くの機器に対応できます。
さらに、発電機のように燃料を燃焼させないため、排気ガスが発生せず、室内で使用できることも大きな特徴です。
つまり、
- 発電機には発電機の役割がある
- モバイルバッテリーにはモバイルバッテリーの役割がある
- カセットガスにはカセットガスの役割がある。
そのうえで、「停電した室内で、普段使っているAC家電まで動かしたい」という場面に強いのがポータブル電源です。
次の章では、この4つを「停電した室内で実際に何ができるのか」という視点から比較し、それぞれの限界と使い分けをもう少し具体的に見ていきましょう。
停電した室内では、それぞれ何ができる?

発電機、モバイルバッテリー、カセットガス、ポータブル電源には、それぞれ得意なことがあります。
しかし、「停電した自宅の室内で使う」という条件で考えると、大きな違いが見えてきます。
まずは比較してみましょう。
| 比較項目 | 発電機 | モバイルバッテリー | カセットガス | ポータブル電源 |
| 室内で使える | × | 〇 | 〇 | 〇 |
| スマホを充電 | 〇 | ◎ | × | ◎ |
| 照明を使う | 〇 | 〇 | × | ◎ |
| 冷蔵庫を動かす | 〇 | × | × | 〇 |
| テレビを使う | 〇 | × | × | 〇 |
| 電気毛布を使う | 〇 | × | × | 〇 |
| 電子レンジを使う | 〇 | × | × | 〇 |
| 湯沸かし・調理 | 〇 | × | ◎ | 〇 |
| 燃料が必要 | 〇 | × | 〇 | × |
| ソーラー充電 | × | × | × | 〇 |
※カセットコンロなどを室内で使用する場合は、製品の取扱説明書に従い、換気や周囲の可燃物などに十分注意する必要があります。
※発電機は屋外の安全な場所で使用する必要があります。表中の「〇」は家電への給電能力を示すもので、発電機本体を室内で使用できるという意味ではありません。
この表を見ると、4つの手段を単純に「どれが一番優れているか」で比べるべきではないことが分かります。
1) 発電機|高出力でも「室内では使えない」
発電機の大きな強みは、燃料があれば電気そのものを作れることです。
高出力な製品なら、さまざまな電化製品への給電にも対応できます。
しかし、家庭の停電対策として大きな問題になるのが使用場所です。
エンジン式発電機は燃料を燃焼させるため、運転中に一酸化炭素を含む排気ガスが発生します。
そのため、室内や換気の不十分な場所で使用することはできません。
さらに、動作音や燃料の保管、使用前後の点検・メンテナンスなども必要です。
庭など安全に使用できる屋外スペースがある家庭では選択肢になりますが、マンションをはじめ、停電した室内で直接使う非常用電源としては適していません。
発電機にも、燃料を補充できれば長時間使える、高出力な機種が多いといったポータブル電源にはないメリットがあります。
「家庭で使うなら発電機とポータブル電源のどちらがよい?」と迷っている方は、両者を詳しく比較したこちらの記事も参考にしてください。
\発電機とポータブル電源の違いを詳しく比較するならこちら/
2) モバイルバッテリー|スマホには強いが、家電までは難しい
停電時の情報収集や連絡手段を守るだけなら、モバイルバッテリーは非常に便利です。
小型・軽量で、スマートフォンなら何度か充電できる製品もあり、USBライトなど消費電力の小さな機器にも使えます。
一方で、一般的なモバイルバッテリーは、家庭のACコンセントにつないで使う家電への給電を目的としたものではありません。
停電が数時間から長時間に及び、
「冷蔵庫を動かしたい」
「テレビで情報を確認したい」
「電気毛布で暖まりたい」
となったときには対応できる範囲が限られます。
そのため、モバイルバッテリーはポータブル電源の代わりではなく、スマートフォンや小型電子機器を担当する電源として併用するのがおすすめです。
3) カセットガス|「電気を使わない」という強みがある
カセットガスは家電を動かせません。
しかし、これは必ずしもデメリットではありません。
むしろ停電時には、電気を使わずに熱を作れることそのものが大きなメリットになります。
例えば、電気ケトルでお湯を沸かしたり、IHクッキングヒーターで調理したりすると、大きな電力を消費します。
その役割をカセットコンロに任せれば、ポータブル電源に蓄えた限られた電気を、冷蔵庫・照明・スマートフォン・通信機器など、電気でなければ動かせないものへ優先して使えます。
停電が長引くほど、「何でもポータブル電源で動かす」のではなく、カセットガスなどと役割分担することが重要になります。
\ポータブル電源だけに頼らない停電対策はこちら/
4) ポータブル電源|室内でAC家電まで使えるのが大きな強み
ポータブル電源も、蓄えている電気には限りがあります。容量が小さければ長時間使えませんし、定格出力を超える家電は動かせません。
決して万能な電源ではありません。
それでも停電した室内で大きな強みになるのが、「排気ガスを出さず室内で使え、ACコンセントを必要とする家電まで動かせる」という点です。
スマートフォンや照明だけでなく、必要な容量・出力を備えたモデルなら、冷蔵庫、テレビ、扇風機、電気毛布、電子レンジなど、普段家庭で使っている多くの家電に給電できます。
発電機のように屋外へ出て操作する必要もなく、燃料を補給する必要もありません。
さらに、UPS機能を備えたモデルなら、普段から冷蔵庫や通信機器などを接続しておき、停電が発生したときにポータブル電源からの給電へ自動で切り替える使い方もできます。
つまり、ポータブル電源の最大の強みは、単に「大きなバッテリー」であることではありません。
停電によって家庭のコンセントが使えなくなっても、室内で普段使っている家電へ再び電気を届けられること。
ここに、モバイルバッテリーやカセットガスとは異なるポータブル電源の価値があります。

次の章では、さらに踏み込んで、停電した室内でポータブル電源が役立つ理由を具体的に整理していきましょう
停電した室内でポータブル電源が役立つ6つの理由
ここまで見てきたように、発電機、モバイルバッテリー、カセットガス、ポータブル電源には、それぞれ得意なことがあります。
その中でもポータブル電源は、停電した自宅の室内で、普段使っている電化製品を使い続けたいときに特に役立つ電源です。
なぜ停電時の室内で使いやすいのか、6つの理由から見ていきましょう。
1) 排気ガスが出ないため室内で使える
ポータブル電源は、内部のバッテリーに蓄えた電気を取り出して使います。
発電機のようにガソリンなどの燃料を燃焼させないため、使用中に排気ガスが発生しません。
そのため、停電した自宅の室内で電気を確保できることが大きなメリットです。
台風や大雪など、できるだけ屋外へ出たくない状況でも、室内に置いたまま必要な家電へ給電できます。
特にマンションなど、発電機を安全に運転できる屋外スペースを確保しにくい家庭では、ポータブル電源のメリットはさらに大きくなります。
2) 静かなので夜間でも使いやすい
停電は昼間に起こるとは限りません。
夜間に停電し、家族が寝ている間も冷蔵庫や通信機器などへ電気を供給したい場合があります。
ポータブル電源には冷却ファンを搭載した機種が多く、充放電時などにファンが回ることはありますが、エンジンを動かす発電機のような大きな動作音はありません。
そのため、住宅地やマンションの室内でも比較的使いやすく、夜間の停電対策にも向いています。
3) 家庭用のAC家電をそのまま使える
ポータブル電源の大きな特徴が、AC出力ポートを備えていることです。
普段、壁のコンセントにつないでいる家電のプラグをポータブル電源へ差し替えることで、停電していても家電へ電気を供給できます。
例えば、
- 冷蔵庫
- テレビ
- 扇風機
- 電気毛布
- Wi-Fiルーター
- 電気ケトル
- 電子レンジ
などです。
ただし、どの家電でも使えるわけではありません。
家電の消費電力に対してポータブル電源の定格出力が不足していれば動かせませんし、容量が小さければ使える時間も短くなります。
停電時に使いたい家電をあらかじめ決め、必要な定格出力(W)と容量(Wh)を考えてモデルを選ぶことが重要です。
4) スマホから高出力家電まで1台で対応しやすい
ポータブル電源にはACコンセントだけでなく、USB-A、USB-C、シガーソケットなど、複数の出力ポートを備えた機種があります。
そのため、スマートフォンを充電しながら照明を点け、必要なときには冷蔵庫や調理家電を使うといった使い方も可能です。
モバイルバッテリーがスマートフォンなどの小型機器を得意とするのに対し、ポータブル電源は小さな電子機器からAC家電まで、1台で幅広く電気を供給できることが強みです。
家中の電気を普段どおり使えるわけではありませんが、停電時に優先したい機器を選んで電気を振り分けることで、普段に近い生活を維持しやすくなります。
5) UPS機能なら停電時に自動で給電を切り替えられる
最近のポータブル電源には、UPS(無停電電源装置)機能を搭載したモデルも増えています。
普段からポータブル電源をコンセントにつなぎ、さらに冷蔵庫や通信機器などをポータブル電源へ接続しておけば、停電を検知した際にバッテリーからの給電へ自動で切り替えられます。
停電してから暗闇の中でポータブル電源を取り出し、家電のコードをつなぎ直す必要を減らせるのは大きなメリットです。
特に、冷蔵庫・Wi-Fiルーター・パソコン・NAS・ペット関連機器など、突然電源が切れると困る機器の停電対策に活用できます。
ただし、UPSの切替時間や対応できる機器はモデルによって異なるため、使用する機器に合わせて確認する必要があります。
\停電時に自動で電源を切り替えるUPS機能を詳しく知りたい方はこちら/
6) ソーラーパネルがあれば停電中でも電気を補充できる
ポータブル電源にも弱点があります。
本体に蓄えた電気を使い切れば、それ以上使えなくなることです。
数時間程度の停電なら本体に蓄えた電気だけで対応できる場合がありますが、停電が1日、2日と長期化すれば、いずれバッテリーはなくなります。
そこで役立つのがソーラーパネルです。
ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせれば、天候や設置環境などの条件には左右されますが、停電中でも太陽光から新しい電気を作り、ポータブル電源へ補充できます。
つまり、
太陽光から電気を「作る」
⇓
ポータブル電源に「蓄える」
⇓
必要な家電で「使う」
という流れを自宅で作れるようになります。
これは、電力会社からの電気がいつ復旧するか分からない長期停電を考えたとき、大きな安心につながります。
この6つを見ても、ポータブル電源が「どんな場面でも他の方法より優れている」というわけではありません。
湯沸かしや調理ならカセットガス、スマートフォンだけならモバイルバッテリーの方が効率的な場面もあります。
それでも、「停電した室内で、普段使っているAC家電まで使いたい」場合に、ポータブル電源は非常に使いやすい選択肢です。

では、実際に停電を経験した人は、どのような家電が使えなくなって困ったのでしょうか。
次の章では、旧記事にも掲載していた「5時間以上の長時間停電を経験した1,000人」の調査結果を残しながら、ポータブル電源が実際の停電でどのように役立つのかを見ていきましょう。
実際の長時間停電では何に困った?

ここまで、停電した室内でポータブル電源が役立つ理由を見てきました。
では、実際に長時間の停電を経験した人は、どのようなことに困ったのでしょうか。
パナソニックが2021年に実施した防災意識アンケート「もしもの備え白書」では、5時間以上の長時間停電を経験した1,000人を対象に、停電時に困ったことなどを調査しています。
1) 長時間停電で特に困ったのは「冷蔵庫・冷暖房器具・照明」

調査では、長時間停電で「特に困ったこと」として、冷蔵庫、冷暖房器具、照明など、普段は当たり前のように電気で動かしているものが上位に挙げられています。
停電すると照明が消えるだけではありません。
冷蔵庫が止まれば食品の傷みが心配になり、真夏や真冬ならエアコンや暖房器具が使えないことで、暑さ・寒さへの対策も必要になります。
つまり停電によって失われるのは、単なる「明るさ」ではなく、普段の生活を支えている電気そのものです。
2) 「動かなくて困った家電」はテレビ・照明器具・電子レンジ

同じ調査では、長時間停電時に「動かなくて困った」と回答が多かった家電として、テレビ、照明器具、電子レンジなども挙げられています。
これも停電対策を考えるうえで重要な結果です。
テレビは災害情報の確認、照明は夜間の安全確保、電子レンジは食品を短時間で温めるために役立ちます。
どれも普段はコンセントに差せば当たり前に使える家電ですが、停電すれば使えなくなります。
そして、ここにポータブル電源を備える意味があります。
3) 困った家電の多くはポータブル電源で給電できる
今回の調査で挙げられた、
- 冷蔵庫
- 照明器具
- テレビ
- 電子レンジ
などは、必要な定格出力と容量を備えたポータブル電源なら給電できる家電です。
例えば照明やテレビは比較的消費電力が小さく、1000Wh前後のポータブル電源でも停電時に比較的使いやすい家電です。
一方、電子レンジのように消費電力が大きな家電を使うには、それに対応できる定格出力が必要です。
また、冷蔵庫を長時間動かしたり、冷暖房器具まで使ったりするなら、より大きな容量が必要になります。
そのため、「ポータブル電源を持っていれば安心」ではなく、「停電したときに何を使いたいのか」を考えて容量と出力を選ぶことが大切です。
同じポータブル電源でも、300Whと3000Whでは停電時にできることが大きく違います。
4) 停電時は「普段どおり」ではなく、優先順位を決めて電気を使う
ただし、停電したからといって、家庭にある家電をすべてポータブル電源で動かす必要はありません。
むしろ長時間停電では、限られた電気を何に使うかという優先順位が重要になります。
例えば、
最優先:スマートフォン・通信機器・照明
次に:冷蔵庫・暑さ寒さ対策に必要な家電
必要なときだけ:テレビ・電子レンジなど
といった使い分けです。
そして、湯沸かしや調理はカセットコンロに任せれば、ポータブル電源の電気をほかの家電へ残すことができます。
私は、ポータブル電源の価値は、停電しても家中の家電を普段どおり使うことではなく、「そのとき本当に必要な電気を自分で選んで使えること」にあると考えています。
実際の長時間停電で困ったものを見ると、その意味がより分かりやすいのではないでしょうか。

次の章では、ここからもう一歩進めて、ポータブル電源だけに頼らず、カセットガスやモバイルバッテリーなどをどのように使い分ければよいのかを整理しましょう。
ポータブル電源だけに頼らず防災用品を使い分ける
ここまで読むと、「停電に備えるなら大容量のポータブル電源を用意して、できるだけ多くの家電を動かせばよい」と思うかもしれません。
しかし、私は停電時のすべてをポータブル電源だけでまかなう必要はないと考えています。
ポータブル電源に蓄えられる電気には限りがあります。
特に停電が長引いたときは、「ポータブル電源で何を動かすか」だけでなく、「ポータブル電源を使わなくてもできることはないか」という視点も大切です。
1) スマートフォンはモバイルバッテリーも活用する
スマートフォンは、停電時の情報収集や家族との連絡、安否確認に欠かせません。
もちろんポータブル電源から充電できますが、スマートフォンだけならモバイルバッテリーでも十分対応できます。
そこで、まずモバイルバッテリーを使い、その電気が少なくなったらポータブル電源から充電する方法もあります。
複数の電源を用意しておけば、ポータブル電源だけに電力を依存しない備えができます。
2) 湯沸かし・調理はカセットコンロに任せる
停電時に温かい食事をとれることは大切です。
しかし、電気ケトルやIHクッキングヒーター、電子レンジなどの調理家電は消費電力が大きく、使い方によってはポータブル電源の電気を早く消費します。
そこで活用したいのがカセットコンロです。
お湯を沸かす、鍋を温める、簡単な料理を作るといった用途をカセットガスに任せれば、ポータブル電源の電気を冷蔵庫や通信機器などへ残せます。
特に長期停電では、「熱はカセットガス、電気はポータブル電源」と役割を分けるだけでも、蓄えた電気を長持ちさせやすくなります。
3) 照明もLEDランタンなどを併用する
停電した夜に照明は欠かせません。
ポータブル電源にLEDライトが搭載されているモデルもありますし、家庭用照明を接続して使うこともできます。
ただし、部屋を移動するたびにポータブル電源を持ち運ぶ必要はありません。
乾電池式や充電式のLEDランタン、懐中電灯なども複数用意しておけば、トイレや廊下、寝室など、それぞれ必要な場所に明かりを確保できます。
ポータブル電源は、ほかの方法では代替しにくい家電へ優先的に使うという考え方が大切です。
4) ポータブル電源は「電気でしかできないこと」を優先する
停電が長引いたときに特に意識したいのが、この考え方です。
例えば、
- 冷蔵庫を動かして食品を守る
- Wi-Fiルーターなど通信機器を動かす
- 扇風機や電気毛布で暑さ・寒さに備える
- 必要な医療・介護・ペット関連機器へ給電する
- テレビなどで災害情報を確認する
といった用途は、基本的に電気がなければできません。
一方で、湯沸かしや調理、明かりの確保などには別の方法もあります。
だからこそ私は、停電時には「ポータブル電源で使える家電をすべて使う」のではなく、「ポータブル電源でなければ困るものから電気を使う」ことが重要だと考えています。
ポータブル電源、モバイルバッテリー、カセットガス、LEDランタンなどを組み合わせれば、それぞれの得意分野を活かしながら、限られた電気をより長く使うことができます。
大切なのは、「すべてをポータブル電源で動かす」のではなく、「電気でなければできないことにポータブル電源を優先して使う」ことです。

もう一つ考えておかなければならないのが、「ポータブル電源そのものの電気がなくなったらどうするのか」という問題です。次の章では、停電が数日間に及ぶ場合まで想定して、ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせる意味を考えていきましょう。
長期停電に備えるならソーラーパネルも用意する
ポータブル電源は、停電した直後から蓄えておいた電気を使える心強い備えです。
しかし、どれだけ大容量のポータブル電源でも、蓄えている電気を使い切れば、それ以上は家電を動かせなくなります。
数時間程度の停電なら、あらかじめ充電しておいたポータブル電源だけで乗り切れるかもしれません。
しかし、地震や台風などによって停電が数日間に及んだ場合は、電気を「蓄えておく」だけでなく、新しく「作る」手段も考えておく必要があります。
そこで一緒に備えておきたいのが、ソーラーパネルです。
1) 停電中でも自分で新しい電気を作れる
ポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせれば、電力会社からの電気が止まっていても、天候などの条件が整えば太陽光から発電できます。
その電気をポータブル電源へ充電すれば、
ソーラーパネルで電気を「作る」
⇓
ポータブル電源に電気を「蓄える」
⇓
必要な家電で電気を「使う」
という流れを自宅で作れます。
もちろん、ソーラー発電は万能ではありません。
曇りや雨の日には発電量が大きく低下しますし、季節、時間帯、パネルの向きや角度、設置場所などによっても発電量は変わります。
そのため、「ソーラーパネルがあれば電気がなくならない」と考えるのではなく、「停電中に電気を補充できる手段を一つ増やせる」と考えるのがよいでしょう。
2) 長期停電では「使う量」と「作れる量」の両方を考える
ソーラーパネルを備えたからといって、停電前と同じように家中の家電を使えるわけではありません。
例えば、日中にソーラー発電できた電気を、電子レンジや電気ケトルなど消費電力の大きな家電で次々に使ってしまえば、せっかく補充した電気も早くなくなります。
だからこそ前章で紹介した、
調理・湯沸かし → カセットガス
スマートフォン → モバイルバッテリーも活用
照明 → LEDランタンなども活用
冷蔵庫・通信・暑さ寒さ対策 → ポータブル電源を優先
という役割分担が重要になります。
使う電気をできるだけ抑えながら、日中に作れる電気を少しずつ補充する。
長期停電では、この考え方がポータブル電源をより長く活用するポイントです。
3) 「電気を作れる手段」があること自体が安心につながる
停電がいつ復旧するのか分からない状況では、ポータブル電源の残量が減っていくこと自体が不安になります。
100%だった残量が80%、50%、20%と減っていけば、
「あと何時間使えるだろう」
「冷蔵庫を止めた方がよいだろうか」
「スマートフォンの充電を控えた方がよいだろうか」
と考えなければなりません。
しかし、ソーラーパネルがあれば、天候などの条件はあるものの、翌日の日中にもう一度電気を作れる可能性があります。
私は、長期停電への備えでは、この「自分で新しい電気を作れる手段を持っていること」そのものにも大きな意味があると考えています。
ポータブル電源にたくさん電気を蓄えるだけでなく、使ったあとに再び補充する方法まで用意しておく。
そこまで考えて初めて、数日間に及ぶ停電にも対応しやすい備えになります。
4) 防災目的ならポータブル電源+ソーラーパネルで考える
これから防災目的でポータブル電源を購入するのであれば、私はソーラーパネルも含めて検討することをおすすめします。
最初から大容量のポータブル電源や何枚ものソーラーパネルをそろえる必要はありません。
大切なのは、
「停電したら何に電気を使いたいのか」
「1日にどれくらい電気を使うのか」
「そのうち、どれくらいを太陽光から補充できそうか」
を考えて、自分の家庭に合った備えを作ることです。
\長期停電に備えて「電気を作る・蓄える・使う」方法はこちら/
ポータブル電源とソーラーパネルを備えたら、もう一つ考えておきたいことがあります。
それは、ソーラー発電した電気で動かせる製品も用意しておくことです。
停電直後は、カセットコンロで調理したり、乾電池式のランタンやラジオを使ったりする方法が役立ちます。私も、こうした電気を使わない・家庭のコンセントに頼らない備えは必要だと考えています。
しかし、停電が長期化すれば、備蓄していたカセットガスや乾電池を使い切ってしまう可能性があります。
一方、ポータブル電源とソーラーパネルがあれば、天候などの条件はあるものの、太陽光から新しい電気を作ることができます。
それなら、停電への備えとして、
- 電気ケトルや炊飯器などの調理家電
- USB充電式のLEDランタン
- USB充電式の扇風機
- 充電式乾電池と充電器
- モバイルバッテリーなどの充電して繰り返し使える製品
も用意しておけば、ソーラー発電した電気をさまざまな用途に活用できます。
つまり、停電直後は「備蓄してある燃料や乾電池を使う」、それらが少なくなってきたら「自分で作った電気を使う」という二段構えの備えができます。
もちろん、雨や曇りが続けば十分に発電できないこともあるため、カセットガスや乾電池の備蓄が不要になるわけではありません。
大切なのは、どちらか一方に頼ることではなく、「使い切る備蓄」+「電気を作って繰り返し使える備え」の両方を持っておくことです。

私は、ポータブル電源とソーラーパネルを備える本当の強みは、単に停電直後に家電を使えることだけではなく、停電が長引いたときにも、自分で作った電気を生活に使い続けられる選択肢を持てることだと考えています。
まとめ:停電した室内で「必要な電気」を確保するならポータブル電源
停電時に役立つ備えは、ポータブル電源だけではありません。
スマートフォンの充電ならモバイルバッテリー、湯沸かしや調理ならカセットガス、照明ならLEDランタンなど、それぞれに得意な役割があります。
大切なのは、一つの方法ですべてをまかなおうとせず、それぞれの特徴を活かして使い分けることです。
その中でもポータブル電源には、
- 排気ガスを出さず室内で使える
- ACコンセントを使う家電へ給電できる
- スマートフォンから冷蔵庫など幅広い機器に対応できる
- UPS対応モデルなら停電時の自動切替もできる
- ソーラーパネルから電気を補充できる
という大きな強みがあります。
実際に長時間停電を経験した人が困った冷蔵庫、照明、冷暖房器具、テレビ、電子レンジなども、必要な容量・定格出力を備えたポータブル電源なら給電できます。
ただし、停電が長引くほど、蓄えた電気をどう使うかが重要になります。
調理や湯沸かしはカセットガス、照明はLEDランタン、スマートフォンはモバイルバッテリーも活用し、ポータブル電源の電気は「電気でなければできないこと」へ優先して使うのがおすすめです。
さらに長期停電まで考えるなら、ソーラーパネルも備えて、電気を「作る」⇒「蓄える」⇒「使う」という仕組みを用意しておけば、停電中でも電気を補充できる可能性があります。
ポータブル電源は、停電しても普段とまったく同じ生活を続けるためのものではありません。
停電した室内でも、そのとき本当に必要な電気を自分で選び、使えるようにするための備えです。
モバイルバッテリーやカセットガスなどと上手に組み合わせながら、停電が数時間で終わる場合だけでなく、数日間続く場合まで考えて、ご家庭に合った電気の備えを整えておきましょう。
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