みなさんこんにちは!管理人のありーなです。
「停電したら利用者の安全は守れるだろうか?」
「見守り機器やナースコールが使えなくなったらどうしよう……」
「介護施設やクリニックでは、どのような停電対策をしておけばよいの?」
このような不安をお持ちではないでしょうか。
介護施設やクリニックでは、停電が発生すると照明だけでなく、Wi-Fiや電話、電子カルテ、見守り機器などが使用できなくなり、利用者の安全確保や施設運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。
そのため、BCP(事業継続計画)では、「業務を止めないこと」だけでなく、利用者が安心して過ごせる環境を維持することも重要な目的の一つです。
そこで近年、補助電源として注目されているのがポータブル電源です。
工事不要で導入でき、停電時には照明や通信機器、見守り機器などへ電力を供給できるため、利用者の安全を支えながら施設運営を継続するための備えとして活用されています。
この記事では、介護施設・クリニックで停電時に起こる問題や、ポータブル電源が役立つ場面、失敗しない選び方、BCP対策として準備しておきたいポイントについて分かりやすく解説します。
なお、本記事ではポータブル電源を補助電源として活用する方法を中心に解説しています。
生命維持に関わる医療機器については、必ず機器メーカーの指示や施設の運用基準に従ってください。
- 利用者の安全を守るための停電対策を知りたい
- 介護施設・クリニックに適したポータブル電源の選び方を知りたい
- BCP対策として何を準備すればよいか知りたい
- 長時間停電への備えを強化したい
そんな方は、ぜひ最後までご覧ください。
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1. 停電すると介護施設・クリニックでは何が起こる?

介護施設やクリニックでは、停電が発生すると照明が消えるだけではありません。
通信機器や見守り機器、電子カルテなど、日常業務に欠かせない設備が使用できなくなり、利用者の安全確保や施設運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。
そのため、停電時には「どの設備を優先して維持するか」をあらかじめ決めておくことが、BCP対策の重要なポイントになります。
1) 利用者の安全確認が難しくなる
停電すると照明が消え、夜間や悪天候時は施設内の視界が悪くなります。
特に高齢者や歩行に介助が必要な利用者がいる施設では、転倒や事故のリスクが高まるため、安全確認を優先して行う必要があります。
また、停電時は職員同士の連携や利用者への声かけも重要になり、日頃から対応手順を確認しておくことが大切です。
2) 見守り機器や通信設備が使えなくなる
近年の介護施設では、
- 見守りセンサー
- 見守りカメラ
- Wi-Fi
- ナースコール
- 電話
など、多くの設備が電気や通信に依存しています。
停電によってこれらが停止すると、利用者の状態把握や職員間の連絡が取りにくくなり、迅速な対応が難しくなる場合があります。
3) 電子カルテや予約システムが利用できなくなる
クリニックでは、電子カルテや予約システム、受付パソコンなどが業務の中心となっています。
停電によってこれらの設備が停止すると、診療情報の確認や受付業務、会計業務などに支障が生じる可能性があります。
また、Wi-Fiやインターネット回線が停止すると、クラウドサービスを利用しているシステムにも影響が及びます。
4) 医薬品や検体の保管にも影響する場合がある
クリニックでは、ワクチンや医薬品などを冷蔵保存している場合があります。
停電が長時間続くと冷蔵設備の温度管理が難しくなり、保管しているものに影響が及ぶ可能性があります。
また、検査を行う施設では、検体や試薬などの管理にも注意が必要です。
5) 医療機器は施設の運用基準に従うことが大前提
介護施設やクリニックでは、吸引器などの医療・介護機器を使用している場合があります。
一方で、生命維持に関わる医療機器については、施設の非常用電源設備や専用UPSなど、法令や施設の運用基準に基づいた電源確保が前提となります。
ポータブル電源は、照明や通信機器、見守り設備などを支える補助電源として活用し、医療機器への使用については必ず機器メーカーの指示や施設の運用基準に従ってください。
2. ポータブル電源が介護施設・クリニックで役立つ理由

介護施設やクリニックでは、停電時にすべての設備を動かし続けることは現実的ではありません。
大切なのは、利用者の安全確保や施設運営に必要な設備へ優先的に電力を供給することです。
ポータブル電源があれば、停電時でも必要な設備を継続して使用できるため、安全確保や業務継続を支える補助電源として活用できます。
ここでは、特に役立つ場面をご紹介します。
1) 見守り機器や通信設備を維持できる
介護施設では、見守りセンサーや見守りカメラ、Wi-Fiなどが利用者の安全確認に役立っています。
停電時でもこれらの設備へ電力を供給できれば、利用者の状態を把握しやすくなり、職員同士の連携も維持できます。
また、電話やインターネット環境を確保できれば、ご家族や関係機関との連絡も取りやすくなります。
2) 停電時に優先して電力を確保したい設備
介護施設やクリニックでは、停電時に使用する設備へ優先順位を付けておくことが重要です。
次の設備は比較的消費電力が小さく、ポータブル電源でも運用しやすい機器の一例です。
| 機器 | 消費電力の目安 | 介護施設 | クリニック |
| Wi-Fiルーター | 約10~20W | ||
| ONU(光回線終端装置) | 約8~15W | ||
| 見守りカメラ | 約5~15W | ||
| 見守りセンサー | 数W~10W程度 | ||
| 電子カルテ用パソコン | 約50~100W | ||
| LED照明 | 約20~50W | ||
| 薬品保管用小型冷蔵庫 | 約50~150W |
介護施設では見守り設備、クリニックでは電子カルテや薬品保管設備など、優先して電力を確保したい設備は異なります。
自施設で「停電時にも維持したい設備」をあらかじめ整理しておくことが、BCP対策の第一歩です。
これらの設備は比較的消費電力が小さいため、1000Whクラスのポータブル電源でも数時間程度運用できる場合があります。

消費電力は機種や使用状況によって異なります。導入前には各機器の仕様をご確認ください
3) 電子カルテや受付業務を継続できる
クリニックでは、電子カルテや受付システム、予約システムなどが診療業務の中心となっています。
停電時でもパソコンや通信機器へ電力を供給できれば、診療情報の確認や受付業務を継続しやすくなります。
また、急な停電によるデータ保存中のトラブルを減らすためにも、高性能UPS機能を備えたポータブル電源は有効です。
4) 夜間の安全確保を支援できる
停電が夜間に発生すると、施設内が暗くなり、利用者の転倒リスクが高まります。
ポータブル電源があれば、必要な場所へLED照明を設置し、安全な移動や介助を行いやすくなります。
すべての照明を点灯させる必要はありません。
居室や廊下、ナースステーションなど、優先度の高い場所へ電力を供給することが重要です。
5) ポータブル電源は「補助電源」として活用する
ポータブル電源は、停電時の安全確保や施設運営を支える補助電源として非常に有効です。
一方で、生命維持に関わる医療機器については、施設の非常用電源設備や専用UPSなど、法令や施設の運用基準に基づいた電源確保が前提となります。

ポータブル電源は、通信機器や照明、見守り設備などへの電力供給を中心に活用し、医療機器への使用については必ず機器メーカーの指示や施設の運用基準に従ってください
3. 介護施設・クリニック向けポータブル電源の選び方
介護施設やクリニックでポータブル電源を選ぶ際は、容量が大きいモデルを選べば安心というわけではありません。
大切なのは、利用者の安全確保や施設運営に必要な設備へ、必要な時間だけ安定して電力を供給できることです。
ここでは、導入前に確認しておきたい5つのポイントをご紹介します。
1) 停電時に維持したい設備から容量(Wh)を考える
まず確認したいのが容量(Wh)です。
例えば、
- Wi-Fiルーター
- ONU(光回線終端装置)
- 電子カルテ用パソコン
- 見守り機器
- LED照明
などをバックアップする場合は、1000Whクラスでも対応できるケースがあります。
一方で、薬品保管用の冷蔵設備なども長時間運用したい場合は、2000Wh以上のモデルを検討すると安心です。
施設ごとに「停電時でも維持したい設備」を整理し、それに合わせて容量を選びましょう。
\容量の選び方を詳しく知りたい方はこちら/
2) 定格出力(W)は同時に使用する機器で決まる
容量だけでなく、定格出力も重要です。
通信機器やパソコン、LED照明などは比較的消費電力が小さいため、多くの1000Whクラスで対応できます。
一方、冷蔵設備や複数の機器を同時に使用する場合は、必要な消費電力を事前に確認し、それを上回る定格出力を持つモデルを選びましょう。
\定格出力について詳しく知りたい方はこちら/
3) 高性能UPS機能があると通信や業務を維持しやすい
停電が発生すると、パソコンや通信機器の電源が突然切れることで、電子カルテやクラウドサービスへのアクセスに影響が出る場合があります。
そのため、介護施設やクリニックではUPS機能の性能も重要なポイントです。
現在は多くのポータブル電源にUPSまたはEPS機能が搭載されていますが、切替時間や性能は機種によって異なります。
電子カルテ用パソコンやWi-Fiルーターなどをバックアップする場合は、切替時間10ms前後の高性能UPS機能を備えたモデルを選ぶと安心です。
\UPS機能について詳しく知りたい方はこちら/
4) 必要な場所へ運べる重量・サイズを選ぶ
停電時には、ナースステーションや受付、処置室など、必要な場所へポータブル電源を移動させて使用することがあります。
そのため、容量だけでなく、重量やサイズ、持ち運びやすさも確認しておきたいポイントです。
\持ち運びやすさについて詳しく知りたい方はこちら/
5) 長時間停電に備えるならソーラーパネルとの併用も検討する
数時間程度の停電であれば、ポータブル電源だけでも対応できる場合があります。
しかし、災害によって停電が長期化すると、バッテリーを使い切ってしまう可能性があります。
そのため、長時間の停電も想定する場合は、ソーラーパネルを組み合わせることで、日中に充電しながら運用できる体制を整えておくと安心です。
\ソーラーパネルとの組み合わせを詳しく知りたい方はこちら/
4. 停電時に利用者の安全を守るための対応
ポータブル電源を備えていても、停電時の対応手順が決まっていなければ、その性能を十分に活かすことはできません。
介護施設やクリニックでは、「誰が」「何を」「どの順番で行うか」を事前に決めておくことが、利用者の安全を守るうえで重要です。
ここでは、停電時に確認しておきたい基本的な対応をご紹介します。
1) 利用者・患者の安全を最優先に確認する
停電が発生したら、まずは利用者や患者の安全確認を行います。
特に、
- 転倒している方はいないか
- 体調に変化がある方はいないか
- 暗い場所で不安を感じている方はいないか
などを優先的に確認しましょう。
介護施設では、利用者への声かけを積極的に行い、不安を軽減することも大切です。
2) 優先する設備へポータブル電源を接続する
安全確認が終わったら、あらかじめ決めておいた優先設備へポータブル電源を接続します。
例えば、
- Wi-Fiルーター・ONU
- 見守り機器
- 電子カルテ用パソコン
- 必要なLED照明
などです。
事前に接続方法を確認し、職員全員が操作できるようにしておくと、停電時も落ち着いて対応できます。
3) 停電状況や復旧見込みを確認する
停電が施設内だけなのか、地域全体なのかによって対応は変わります。
自治体や電力会社から最新情報を収集し、復旧見込みを把握しておきましょう。
停電が長時間続く可能性がある場合は、バッテリー残量を考慮しながら、優先度の高い設備へ電力を配分することが重要です。
4) 職員間で情報を共有する
停電時は通常業務とは異なる対応が必要になります。
そのため、
- 誰が利用者の見守りを担当するか
- 誰がポータブル電源を管理するか
- 誰がご家族や関係機関へ連絡するか
など、役割分担を明確にしておくと混乱を防ぎやすくなります。
5) 日頃から停電対応を訓練しておく
ポータブル電源は、必要なときにすぐ使えなければ意味がありません。
定期的に、
- 接続方法
- バッテリー残量の確認
- 充電状況
- 停電を想定した運用訓練
などを実施しておくことで、いざというときにも落ち着いて対応できます。
5. 長時間停電に備えるならポータブル電源とソーラーパネルの併用がおすすめ
数時間程度の停電であれば、ポータブル電源だけでも対応できる場合があります。
しかし、大規模な災害では停電が数日以上続くこともあり、バッテリーを使い切ってしまえば電力を供給できなくなります。
介護施設やクリニックでは、利用者の安全を守るためにも、長時間停電を想定した備えが重要です。
1) ポータブル電源だけでは長時間停電に限界がある
ポータブル電源は蓄えた電気を使用するため、充電した電力を使い切ると再充電が必要になります。
そのため、長時間停電では
- 利用者の見守り
- 通信設備
- 照明
など、本当に必要な設備へ優先的に電力を供給しながら運用することが大切です。
2) ソーラーパネルがあれば電力を補給できる
ソーラーパネルを組み合わせれば、停電中でも太陽光でポータブル電源を充電できます。
晴天時には昼間に充電し、その電気を夜間に使用することで、長期間にわたって電力を確保しやすくなります。
特に、利用者の見守り設備や通信機器など、消費電力が比較的小さい設備では、ソーラーパネルとの組み合わせによる効果が期待できます。
3) 発電機とポータブル電源を使い分けるという考え方
これまで介護施設やクリニックでは、停電対策として小型発電機を備えるケースもありました。
発電機は長時間の電力供給に適していますが、
- 排気ガスが発生する
- 屋内では使用できない
- 騒音が大きい
- 燃料の保管や補給が必要
- エンジンの始動や定期的なメンテナンスが必要
といった課題があります。
一方、近年のポータブル電源は、リン酸鉄リチウムイオン電池の普及によって大容量化・高出力化が進み、
- 屋内で使用できる
- 排気ガスが出ない
- 静かに運転できる
- ボタン一つで使用できる
- UPS機能を備えたモデルも増えている
など、介護施設やクリニックでも使いやすくなっています。
そのため現在では、発電機の代わりというより、屋内で安全に使える補助電源としてポータブル電源を導入する施設も増えています。
用途に応じて発電機とポータブル電源を使い分けることで、より実効性の高いBCP対策につながります。
\発電機とポータブル電源の違いを詳しく知りたい方はこちら/
まとめ:介護施設・クリニックの停電対策
介護施設やクリニックでは、停電は単に業務が止まるだけでなく、利用者や患者の安全確保にも大きく影響します。
そのため、BCP対策では「どの設備を優先して維持するか」を事前に整理し、停電時でも落ち着いて対応できる体制を整えておくことが重要です。
近年は、ポータブル電源の大容量化・高出力化により、Wi-Fiや見守り機器、電子カルテ用パソコン、LED照明などをバックアップできるようになりました。
さらに、屋内で安全かつ静かに使用できることから、これまでの小型発電機だけでは対応しにくかった場面でも、補助電源として活用する施設が増えています。
もちろん、生命維持に関わる医療機器については、施設の非常用電源設備や専用UPSなど、法令や施設の運用基準に基づいた対応が大前提です。
そのうえで、ポータブル電源を通信機器や見守り設備などの補助電源として活用することで、利用者の安全確保と業務継続の両立につながります。
停電はいつ起こるか分かりません。
だからこそ、「機器を準備すること」と「停電時の対応手順を決めておくこと」の両方が、実効性のあるBCP対策につながります。
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