こんにちは あり~なです!
大切な人を守るために「将来に備えること」を日々探究している50代です
今回の記事では、
● 家庭用に備えるポータブル電源は、何を基準に選んだら良いのだろう?
● 家庭用ポータブル電源を選ぶ基準は趣味・仕事用と同じでいいのだろうか?
こんな疑問を持つ方に向けて、家庭用ポータブル電源を選ぶポイントについて紹介します!
ネットで得られるポータブル電源の情報は、趣味や仕事で使っている人のものがほとんどですよね。
本記事は家庭用(電気代節約や災害に備えるため)にポータブル電源を選ぶ、という視点で書いています。
是非最後までご覧ください。
この記事を読むと、次のようなことが分かります。
✔ 家庭用ポータブル電源選びで特に重視すべきポイントがわかります
✔ 使い道によってポータブル電源を選ぶポイントが違うことがわかります
✔ 家庭用ポータブル電源を選ぶ際に必要な知識をおおかた理解できます
目次
家庭で使うポータブル電源選びで重視すべきポイント
キャンプ・アウトドアや仕事用に使う人が多いポータブル電源ですが、家庭用に使うのであれば重視するポイントが少し変わってきます。
家庭用ポータブル電源を選ぶ際に重視すべき5つのポイントについて説明します。
1. 使いたい家電を動かすことができるか
2. 使いたいときに十分使える電力を溜めておけるか
3. 使いたい機器に対応する出力ポートが必要な数ついているか
4. 自分だけでなく家族みんなが使いこなせるか
5. 停電のときでも電気を作れるか(発電できるか)
1. 使いたい家電を動かすことができるか
電気料金の節約を目的にポータブル電源を使うのであれば、普段の生活で使っている家電をポータブル電源で動かせなければ意味がありません。
災害時にポータブル電源を使うのであれば、最低でも命や健康を守るための家電(調理器具や冷暖房、通信機器など)は動かしたいですし、情報収集のための家電(パソコン、タブレット、TVなど)も使えると助かります。
電気代高騰・エネルギー不足・停電などに備える家庭用ポータブル電源を選ぶ1つ目のポイントは「使いたい家電を動かすことができるか」です。
趣味や仕事で使うポータブル電源以上に、家庭で使うポータブル電源は幅広い用途の家電を使えるものが適しています。
使いたい家電を動かせるかどうかの確認方法
ポータブル電源でどの家電が動かせるのかを知るためには、ポータブル電源の「定格出力」と家電それぞれの「消費電力」を比較することで分かります。
「定格出力」とは、継続して出力し続けられる一番大きな電力値を指します。
例えば「重量制限」を超えると渡ることができない吊り橋をイメージして下さい。
吊り橋の重要制限が「定格出力」で、そこを通る車の重さが家電の「消費出力」です。つまりポータブル電源の「定格出力」を超える「消費電力」を持つ電化製品は使えません。
ポータブル電源の「定格出力」と、使いたい家電の「消費電力」を比較する
○使うことができる家電 定格出力 > 消費電力
✖使うことができない家電 定格出力 < 消費電力
それでは「定格出力」と「消費電力」の比較の仕方を具体的に見てみましょう。
STEP1:ポータブル電源の「定格出力」を確認する
2000 | 1500 | 1000 | 708 | 400 | 240 |
2200W | 1800W | 1000W | 500W | 200W | 200W |
まず最初にポータブル電源の「仕様」の欄にある「定格出力(○○W:ワットと書かれた数字)」を確認します。
上の写真はJackeryという会社のポータブル電源の商品ラインナップで、青字の数字が「定格出力」です。
この数字が大きくなればなるほど、使える電化製品の幅が広がります。
それでは次に家電側の「消費電力」を見てみましょう。
STEP2:家電の「消費電力」を確認する
それぞれの電化製品には必ず上の写真のようなラベルが貼られており、そこには消費電力が書かれています。
消費電力とは電化製品を動かすのに必要な電力(パワー)のことを指し、定格出力と同様にW(ワット)という単位で表示されています。
輸入品などの一部の家電では消費電力(W)の表示がなく、電圧(V)や電流(A)のみが書かれている場合があります。
その場合は次の計算式で消費電力表示(W)を算出できます。
消費電力(W) = 電流(A)x 電圧(V)
電流(A):アンペアは1秒間に流れる電子の数(電気が流れる量)をいいます
電圧(V):ボルトは1秒間に流れる電子1粒の勢い(電気を押し出す力)をいいます
つまり消費電力(W)は「電気の流れる量」と「電気が押し出す力」を掛け合わせた「電気が仕事をする力(エネルギー)」のことです
家庭で使われる家電の消費電力(参考)
それでは一般的な家庭で使われている家電の消費電力を見てみましょう。
この一覧表はあくまでも目安ですので、ご自宅で実際に使っている家電の消費電力を確認してみて下さい。そうすることにより、どれ位の「定格出力」を持ったポータブル電源が自分にとって必要なのかが見えてきます。
災害時に命や健康を守るための家電
電化製品 | 消費電力 |
IH調理器 | 1,400~3,000W |
エアコン | 45~2,000W 300~3000 |
電子レンジ | 1,100~1,450W |
オーブントースター | 1,200~1,400W |
ホットプレート | 1,100~1,300W |
電気ポット | 700~1,200W |
ドライヤー | 600~1,200W |
洗濯機 | 500~1,200W |
炊飯器 | 350~1,200W |
ハロゲンヒーター | 300~1,000W |
こたつ | 600~800W |
ホットカーペット | 500~800W |
温水洗浄便座 | 450~470W |
冷蔵庫 | 150~500W |
加湿器 | 17~320W |
電気毛布 | 50~90W |
電動アシスト自転車(充電) | 60~80W |
扇風機 | 50~60W |
スマートフォン | 15~20W |
災害時に情報収集するための家電
電化製品 | 消費電力 |
プラズマテレビ | 300~500W |
デスクトップパソコン | 150~300W |
液晶テレビ | 100~200W |
ノートパソコン | 25~120W |
タブレット | 15~20W |
その他電力消費が大きい(500W以上)家電
電化製品 | 消費電力 |
アイロン | 1,200~1,400W |
衣類乾燥機 | 1,200~1,400W |
食器洗浄機 | 1,100~1,300W |
掃除機 | 1,000~1,100W |
ワッフルメーカー | 550~930W |
コーヒーメーカー | 450~1,500W |
フットバス | 100~680W |
家庭のコンセントの定格出力は1500Wです。なので定格出力1500W以上のポータブル電源であれば一般的な家電製品はほとんど全て使えます。
2. 使いたいときに十分使える電力を溜めておけるか
電気代高騰・エネルギー不足・停電などに備える家庭用ポータブル電源を選ぶ2つ目のポイントは「使いたいときに十分使える電力を溜めておけるか」です。
それを見るのがポータブル電源の「容量」で、ポータブル電源サイトの「仕様」に○○Wh(ワットアワー)という単位で書かれています。
Wh(ワットアワー)とは先に紹介した消費電力(W)と時間を掛けあわせたもので、電力量(総量)を意味します。
ポータブル電気を使っているときに、電気がすぐに空になってしまうようでは意味がありません。
多くの電気を使いたいのであれば、それだけの電気を蓄えておける大容量機種を選んでおく必要があります。
Jackeryのポータブル電源商品ラインナップでいうと、「容量(Wh)」は青字で書かれた数字になります。
2000 | 1500 | 1000 | 708 | 400 | 240 |
2160Wh | 1534.68Wh | 1002Wh | 708Wh | 400Wh | 240Wh |
自分にとって必要な容量はどれくらいかを見極める方法は、まず最初にポータブル電源につないで使いたい家電を決め、それぞれの家電の「消費電力×使用時間」を足し合わせてみます。
使いたい家電の「消費電力×使用時間」の合計(総消費電力)と、ポータブル電源の「容量」を比較する
どれだけの電力を溜めておけるかの確認方法
それではどの程度の「容量」をもったポータブル電源を選べばよいのか、ポータブル電源を災害時に使うことを想定してその見極め方をみていきましょう。
STEP1: 災害時等に使いたい家電を選び「総消費電力」を計算する
まず最初に災害時において使いたい家電を選び、それぞれに必要な総消費電力(消費電力(W)× 使用時間(h)を計算します。
A~Eの家電を使いたいという想定で計算した場合、A~Eの総消費電力の合計(1,290Wh)が必要となる総消費電力になります。
使いたい家電 | 消費電力 x 使用時間 | 総消費電力 |
A ホットプレート | 1,100W × 0.5時間 | 550Wh |
B 炊飯器 | 500W × 1時間 | 500Wh |
C ノートパソコン | 25W x 2時間 | 50Wh |
D 扇風機 | 50W x 3時間 | 150Wh |
E スマートフォン | 20W x 2時間 | 40Wh |
1,290Wh |
STEP2: ポータブル電源の実際に使える「容量」を計算する
一般的にポータブル電源に内蔵されているバッテリーは「DC直流電源」で電気を溜めています。
そのため「容量」に書かれている数字は「DC直流電源」で電気を使った場合、すなわちUSBやシガーソケットで電化製品をつないで使用した場合の数字となります。
一方コンセントを差し込んで家電を使う場合は、蓄電されている「DC直流電源」をポータブル電源内のインバーターで「AC交流電源」に変換した電気を使います。
この変換時に「変換ロス」が生じるため、「AC交流電源」の容量はカタログ記載の数字(DC直流電源)より少なくなってしまいます。
その「変換ロス」の割合を表すものが「変換効率」で、最近のポータブル電源は80~95程度になっています。
計算例:Jackeryポータブル電源の容量と家電の総消費電力比較
先に紹介したJackeryのポータブル電源のラインナップで見てみましょう。
型番 | 容量(※) | 変換効率85% | 対総消費電力 |
Jackery 2000 | 2160Wh | 1,836Wh | ○ > 1,290Wh |
Jackery 1500 | 1534.68Wh | 1,304Wh | ○ > 1,290Wh |
Jackery 1000 | 1002Wh | 852Wh | ✖ < 1,290Wh |
Jackery 708 | 708Wh | 602Wh | ✖ < 1,290Wh |
Jackery 400 | 400Wh | 340Wh | ✖ < 1,290Wh |
Jackery 240 | 240Wh | 204Wh | ✖ < 1,290Wh |
※「容量」は先に載せたJackeryポータブル電源ラインナップの写真から転記
商品の「容量(Wh)」に変換効率(85%)を掛けてAC交流電源の容量を計算した場合、A~Eの5つの家電の総消費電力1,290Whを上回るのはJackery 2000と1500の2機種という結果となりました。
3. 使いたい機器に対応する出力ポートが必要な数ついているか
電気代高騰・エネルギー不足・停電などに備える家庭用ポータブル電源を選ぶ3つ目のポイントは「使いたい機器に対応する出力ポートが必要な数ついているか」です。
電化製品についているプラグの形状とポータブル電源にある出力ポートの形状が合わなければ、そもそもその家電をポータブル電源につないで使うことができません。
例えばJackeryのポータブル電源には次のような出力ポートがついています(メーカーや機種によって出力ポートの種類・数はことなります)。
ポータブル電源側 出力ポート形状 | 出力ポートの種類 | 用途 | 電化製品側 プラグ形状 |
AC出力ポート (コンセント) | 家電 | ||
DC出力ポート | バッテリー、 外部モニターなど | ||
USB Type-Aポート | USB小型家電 (扇風機、ヒーター、加湿器など)USBハブ、USB充電コードなど | ||
USB Type-Aポート (急速充電) | USB小型家電 (扇風機、ヒーター、加湿器など)USBハブ、USB充電コードなど | ||
USB Type-Cポート | スマートフォン。タブレット、ノートPC、変換アダプターなど | ||
シガーソケット ポート | 車載用グッツ(加湿器、小型冷蔵庫、電気ケトル、ハンディクリーナーなど |
中容量以上のポータブル電源であれば、ほとんどの機種で全ての種類の出力ポートが備わっていますが、出力ポートの数は大容量機種になればなるほど多くなります。
機種によっては上の表にある出力ポート以外のものを備えている場合があります。
家庭でポータブル電源を使うのであれば、家電が使えるAC出力ポート(コンセント)やUSBポートの種類・数が重要で、その他の出力ポートの有無はあまり重要ではありません。
一般的にAC出力ポート数が多いポータブル電源の方が使いやすいように思えます。しかし、AC出力ポート数が少なくても、使う家電の総消費電力がポータブル電源の最大出力(定格出力)の範囲内であれば電源タップ(延長コード等)でつないで使うことが可能です。
4. 自分だけでなく家族みんなが使いこなせるか
電気代高騰・エネルギー不足・停電などに備える家庭用ポータブル電源を選ぶ4つ目のポイントは「自分だけでなく家族みんなが使いこなせるか」です。
自分の趣味や仕事で使うポータブル電源とは違い、家庭で使うポータブル電源は配偶者や子供、両親など、誰でも使いこなせるものが適しています。
機種選びの際には次のようなポイントも確認しておくとよいでしょう。
1. 操作が簡単(誰でも簡単に操作できる機種)
2. 見た目が分かりやすい(操作方法を忘れても操作できる機種)
3. デザインに愛着が持てる(見た目がごつくとっつきにくい機種はNG)
4. 重量・サイズが手ごろ(女性や子供でも持ち運びができる機種)
5. 音がうるさくない(音が大きい機種は使うのを躊躇しまうのでNG)
5. 停電したとしても、電気をつくれるか(発電できるか)
電気代高騰・エネルギー不足・停電などに備える家庭用ポータブル電源を選ぶ5つ目のポイントは「停電したとしても、電気を作れるか(発電できるか)」です。
停電などで電気が止まってしまってしまえばポータブル電源に電気を溜めることができなくなり、ただの箱になってしまいます。
家庭用にポータブル電源を購入するのであれば、停電時でも発電できるソーラーパネルをセットで買うのがおすすめです。
各社ではポータブル電源とソーラーパネルのセット商品も販売しています。
【Jackery社のポータブル電源とソーサーパネルセットの一例】
ポタ電を選ぶ上で知っておくべき用語の解説
ここからはポータブル電源の仕様に書かれている項目で、ちょっとわかりづらいけど知っておいた方が良いポイントについて説明します。
瞬間最大出力(最大出力)
ポータブル電源には「瞬間最大出力(最大出力)」という指標があります。
電子レンジ、扇風機、冷蔵庫、エアコンなど熱を発生させる電化製品やモーターを動かす電化製品の中にはスイッチを入れた時に、瞬間的に大きな電力を消費するものがあります。
家電の起動時に瞬間的に増える消費電力を、ポータブル電源の「瞬間最大出力」の値が上回る場合、そのポータブル電源でその家電を動かすことができます。
ポータブル電源の瞬間最大出力は、このような家電起動時の消費電力に耐えるためにある、いわば保険的な出力です。
ポータブル電源が最大瞬間出力を出せるのはあくまで一瞬なので、瞬間最大出力の数値より定格出力を基準にポータブル電源を選ぶのがおすすめです。
波形
ポータブル電源の仕様には「波形」という表示があります。
「波形」はポータブル電源で家電を使う人に関係してくる単語のため、家庭用にポータブル電源を購入する人は知っておいた方が良いでしょう。
ポータブル電源のバッテリーにはDC直流電源として蓄電されますが、家電製品はAC交流電源でないと動きません。
そのためポータブル電源内にはDC直流電源をAC交流電源に変換するためのインバーターがついており、そのインバーターから流れる電気をその波打つ形状から「波形」と呼んでいます。
「波形」は、その波の形によって「正弦波(せいげんは)」「矩形波(くけいは)」「修正正弦波(しゅうせいせいげんは)」と3つの種類にわかれます。
波形 | 名称 | 特徴 |
正弦波 (せいげんは) | 家庭用コンセントと同じ電流の波形で、精密機器も含めた全ての電子機器で利用できる | |
矩形波 (くけいは) | 使える家電製品が限られており、簡易的な家電製品しか使えない | |
修正正弦波 (しゅうせいせいげんは) | 「正弦波」に似せた波形だが、突然家電製品が使えなくなったり、故障する可能性がある |
精密機械を含めた家電製品を正常に使うためには正弦波のポータブル電源を選ぶ必要があります。
矩形波、修正正弦波のポータブル電源はコストが安く安値で買えるメリットがありますが、使えない家電があったり、家電が故障してしまうリスクがあるので注意が必要です。
定格周波数
家庭のコンセントから流れる電力には「周波数(流れる電気が1秒間に波打つ回数)」があり、東日本が50Hz(1秒間に50回繰り返す)、西日本が60Hz(1秒間に60回繰り返す)となっています。
ポータブル電源の周波数欄に「50Hz/60Hz」と記載があれば全ての家電製品が使用できますが、いずれかの数字しかない場合には対応した家電を使うか、家電側に「50Hz/60Hz」と両方対応の記載があるものを選ぶ必要があります。
特にモーターを使う次のような家電が周波数の違いにより影響を受けてしまいます。
いずれかの周波数表示しかない家電を 別の周波数地域で使用した場合 | 家電製品 |
そのまま使えるが能力が変わるもの | 掃除機、扇風機、冷蔵庫、ドライヤー、 ジューサー、ミキサー、換気扇など |
そのままでは使えないもの | 洗濯機、衣類乾燥機、蛍光灯、電気時計、 電子レンジなど |
認証マーク・推奨マーク
製品の安全性や信頼性を測る一つの目安として「認証マークや推奨マーク」があります。ポータブル電源には次のようなマークを取得しているものも多くありますので、製品の信頼性の参考にすることができます。
マーク | 認証名 | 概要 |
防災製品等推奨品マーク | 一般社団法人防災安全協会が、災害時に有効に活用でき安全と認められる製品に対して認証 | |
PSEマーク | 日本の法律で定められた安全認証。 電気用品の製造・輸入などを行う事業者が電気用品安全法に定められた手続き等義務を履行している場合に表示 | |
CEマーク | EUの法律で定められた安全性能基準規格 | |
FCCマーク | アメリカの通信・電信および電波の安全規格 | |
RoHS(ローズ) | EUによる電子・電機機器における特定有害物の使用制限 |
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