みなさんこんにちは ! ありーなです
ポータブル電源を災害・非常用に購入しようかと思いましたが、値段が高いですよね?
そんな声にお応えして、ポータブル電源は防災用・非常用だけでなく、日常生活の中で普段使いして電気代を節約する使い方がおすすめということを紹介します。最近のポータブル電源は性能が向上して、普段使いでより使いやすくなっています。防災・非常用にポータブル電源購入を検討している人は、ポータブル電源とソーラーパネルをセットで購入して下さい。電気を自分で作れる力を持てば、普段使い(節電)としても有効活用できます。電気を自分で作れるようになれば、①災害・非常時のための「保険」+②「電気代節約」+③「その他のメリット」としてポータブル電源を使えるようになります
目次
ポータブル電源の「普段使い」という使い方
最近目にするポータブル電源の「普段使い」。
ポータブル電源の「普段使い」とは、普段の生活の中でポータブル電源を使うことで、趣味(キャンプやアウトドア、車中泊など)での利用や防災・非常時の利用とは別目的の使い方です。
ポータブル電源メーカージャクリのWEBサイトには、「ポータブル電源を普段使いする8つの方法」が書かれています。
【ポータブル電源を普段使いする8つの方法】
①屋外やコンセントから遠い場所での電源確保
②ブレーカーを気にせず出力の大きい家電を使う
③太陽光発電で作った電気を使う
④深夜や早朝に充電し電気代を節約する
⑤ホームパーティーやおうちキャンプを楽しむ
⑥より良い農業を実践する
⑦ガーデニングを充実させる
⑧在宅ワークに活用して電源の不安を解消!
※ Jackery WEBサイト「ポータブル電源を普段使いする方法は多彩!製品を選ぶ7つのコツを紹介」より引用
この8つの方法を見ていくと、大きく2つに分類できると感じました。
それぞれについて詳しく説明します。
【ポータブル電源の普段使いの方法】
1) ポータブル電源を使い、電源を「確保」する使い方
2) ポータブル電源を使い、電気代を「節約」する使い方
1) ポータブル電源を使い、「電源を確保する」使い方
普段使いの8つの方法の内、次の6つが「ポータブル電源を使い、電源を確保する使い方」に分類できます。
①屋外やコンセントから遠い場所での電源確保
②ブレーカーを気にせず出力の大きい家電を使う
⑤ホームパーティーやおうちキャンプを楽しむ
⑥より良い農業を実践する
⑦ガーデニングを充実させる
⑧在宅ワークに活用して電源の不安を解消!
どこにでも移動させて使うことができるポータブル電源は、コンセントがない場面(庭や畑、ベランダなどの屋外イベント)でも、コンセントや出力が足りない場面(在宅ワークなど)でも力を発揮します。
2) ポータブル電源を使い、「電気代を節約する」使い方
次の2つは「ポータブル電源を使い、電気代を節約する使い方」に分類できます。
③太陽光発電で作った電気を使う
④深夜や早朝に充電し電気代を節約する
ポータブル電源の電気の溜め方によっては、電気代の節約につながります。
「③太陽光発電で作った電気を使う」と「④深夜や早朝に充電し電気代を節約する」を詳しく見てみましょう。
③太陽光発電で作った電気を使う
ポータブル電源にソーラーパネルをつなげば、太陽光発電で作った無料の電気が溜められます。
その無料の電気を使って電化製品を動かせば、どこで何のために電気を使おうと電気代の節約に貢献します。
現在の電気料金を見ると、1000Whクラスのポータブル電源を使った場合、ポータブル電源1回の充電で節約できる電気代は数十円程度です。
【電気料金の一般的な計算方法】
電気料金の計算方法は一般的に、A基本料金+B電力量料金+C再エネ賦課金の合計ですが、電気の使用量によって変動するのはB電力量料金とC再エネ賦課金です。
その単価は料金改定や輸入エネルギー価格などにより変動しますが、東京電力の従量電灯B契約の単価で見るとおおよそこんな感じです。
従量電灯B | 2022年11月時点 | 2023年12月時点※2 |
B-1従量料金 ※1 | @26.48円/kWh | @36.6円/kWh |
B-2燃料費調整単価 | @5.13円/kWh | @▲6.17円/kWh ※3 |
C再エネ賦課金単価 | @3.45円/kWh | @1.40円/kWh |
合計 | 35.05円/kWh | 31.83円/kWh |
※2 東京電力は2023年6月1日から料金値上げ済
※3 2023年12月は政府の激変緩和措置で▲3.5円/kWhの補助があるがその分は考慮していない数字(激変緩和措置は2024年5月使用分から▲1.8円/kWhに減額され、6月使用分から廃止される予定
大まかに言うと、容量1000Whクラスのポータブル電源1回充電分で、2022年11月時点で35.05円/kWh、2023年12月時点で31.83円/kWh節約できることになります※
※実際には変換ロスなどがあるため、容量1000Whのポータブル電源で使える電気は容量の80~90%程度になります
容量1000Whクラスのポータブル電源1回充電分で35円程度の電気代節約だと大したことないようにも感じます。しかしポータブル電源を普段使いで365日使った場合、12,775円、それを10年続けた場合127,750円の節約になります(次の章で説明しますが、リン酸鉄リチウムイオン電池搭載機種なら毎日使っても10年は使えます)。それでも少ないと思うかもしれませんが、ポータブル電源には災害・非常時のための「保険」+「電気代節約」+「その他のメリット」があるので総合的に判断してください。また今後エネルギーの輸入価格が高騰すればB-2燃料費調整額は高騰しますし、C再エネ賦課金単価も2024年5月からの改定で値上がりする可能性もあります。今後のことも考えて備える必要もあります
ポータブル電源のメリットや価格の考え方については、こちら記事もご覧ください
④深夜や早朝に充電し電気代を節約する
この方法は、電力会社と夜間割引が適用されるプランで契約している家でのみ使える節電方法です。
例えば東京電力の「夜トクプラン」などが当てはまりますが、節約できるのは通常の料金と夜間割引料金の差分だけです。
例えば1000Whクラスのポータブル電源を使った場合、ポータブル電源1回の充電で節約できる電気代は数円程度です。
【東京電力「夜トクプラン」電気料金の計算方法】
東京電力「夜トクプラン」の電気料金計算方法は基本的に同じです(A基本料金+B電力量料金+C再エネ賦課金の合計)。「夜トクプラン」と「従量電灯B」を比べると、基本料金はアンペア数に応じて約65円~388円違いますが、ここでは電気使用量によって変動する部分のみ比較します。
夜間割引料金が適用される「夜トクプラン」と通常の「従量電灯B」契約の金額面での違いは、次の通りです。
従量電灯B | 夜トク8(エイト) 2023年12月時点 | 従量電灯B 2023年12月時点 |
B-1従量料金 ※1 | @31.84円/kWh | @36.6円/kWh |
B-2燃料費調整単価 ※2 | @▲6.17円/kWh ※3 | @▲6.17円/kWh ※3 |
C再エネ賦課金単価 ※2 | @1.40円/kWh | @1.40円/kWh |
合計 | 27.07円/kWh | 31.83円/kWh |
※2 B-2燃料費調整額単価とC再エネ賦課金単価は夜トク8も従量電灯Bも同額
※3 2023年12月は政府の激変緩和措置で▲3.5円/kWhの補助があるがその分は考慮していない数字(激変緩和措置は2024年5月使用分から▲1.8円/kWhに減額され、6月使用分から廃止される予定
大まかに言うと、容量1000Whクラスのポータブル電源1回充電分で、夜トク8が27.07円/kWh、従量電灯Bが31.83円/kWhとなり、4.76円/kWh節約できることになります
容量1000Whクラスのポータブル電源1回充電分でできる節約はたったの4.76円です。ポータブル電源を普段使いで365日使った場合1,737円、それを10年続けた場合でも17,374円の節約にしかなりません。B-2燃料費調整額の高騰や、C再エネ賦課金単価の改定があったとしても、電気料金の節約は微々たるものです
3) ポータブル電源の「おすすめの普段使い方法」
ここまでポータブル電源の普段使いの方法を見てきた上で、一番おすすめの方法についてまとめます
【ポータブル電源の「おすすめの普段使い方法」】
なんといってもおすすめは
「③太陽光発電で作った電気を使う」使い方
特におすすめなのは、
ソーラー発電した電気を日常生活の中で使う「普段使い」で、ポータブル電源に溜めた電気の使い道はなんでも構いません。
「太陽光発電で電気を作り、日常生活で使う」ことができるのが、ポータブル電源の普段使いの強みです。
ポータブル電源の「普段使い」を取り巻く状況変化
ポータブル電源の「普段使い」を取り巻く状況は、近年大きく変わってきています。
状況が変わったことにより、ソーラー発電した電気を日常生活の中で使う「普段使い」がこれまで以上に広がってきています。
その状況の変化を2つ紹介します。
【ポータブル電源の「普段使い」を取り巻く状況変化】
1) ポータブル電源の性能が向上した
2) ポータブル電源を、趣味以外の目的で欲しいと考える人が増えた
1) ポータブル電源の性能が向上した
最新機種が発表される度、ポータブル電源の機能・性能は大きく進化しています。
その進化の中から、ポータブル電源の普段使いに大きな影響を与える要素を3つ紹介します。
【ポータブル電源の普段使いに影響を与える要素の変化】
① 長寿命:毎日でも10年以上使えるようになった
② 高出力:定格出力が大きくなり、多くの家電を使えるようになった
③ 急速充電:太陽光発電機能が向上し、より早く蓄電できるようになった
① 長寿命:毎日でも10年以上使えるようになった
ポータブル電源の寿命の目安は一般的に「サイクル数」で数えられます。
0%から100%まで充電したときを1サイクルとし、0%まで放電して使い切ることを何回繰り返せるかを表した数字です。
最近発売されるポータブル電源の多くはリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載しており、長らく主流だった三元系リチウムイオン電池と比べるとサイクル数が格段に上がっています。
三元系リチウムイオン電池のサイクル数が500~800回程度だったのにに対し、リン酸鉄リチウムイオン電池だと3000~3500回程度、約6倍の長寿命です。
そのため多くの機種が「毎日使っても10年間使える」と謳うようになり、ポータブル電源を普段使いしやすくなりました。
ポータブル電源のサイクル数については、こちら記事もご覧ください
② 高出力:定格出力が大きくなり、多くの家電を使えるようになった
ポータブル電源で電化製品を動かすためには、ポータブル電源の定格出力が電化製品の消費電力を上回っていなければなりません。
消費電力の大きな電化製品(調理家電やドライヤー、暖房器具など)を動かそうとすると、これまでは容量2000Wh以上の超大容量ポータブル電源が必要でした。
しかし最近は容量1000Wh台のポータブル電源でも、定格出力が1500W以上ある機種が出てきており、より小さなポータブル電源でもより消費電力の高い電化製品を使えるようになってきました。
③ 急速充電:太陽光発電機能が向上し、より早く蓄電できるようになった
ポータブル電源を普段使いするためには、充電速度が速い方が適しています。
特にソーラー発電した無料の電気を普段使いするならなおさらです。
最近のポータブル電源は急速充電に対応した機種が増えており、AC充電だけでなくソーラー充電機能も強化されています。
ソーラー充電時間を短縮するためには、ポータブル電源側の機能を上げることと、ソーラーパネル側の機能を上げることの両方が関係してきます。
ソーラー発電機能が向上してより短時間で多くの電気を作れるようになったので、ポータブル電源の普段使いがしやすくなりました。
【ポータブル電源の性能向上の例】
最近発売されたポータブル電源の性能向上の参考例として、ジャクリが販売している容量1000Whクラスのポータブル電源2機種を比較してみます
機種名 | Jackery 1000 | Jackery 1000Plus |
外観 | ||
発売年月 | 2020年6月 | 2023年7月 |
① サイクル数 | 500回(80%) 三元系リチウムイオン電池 | 4000回(70%) リン酸鉄リチウムイオン電池 |
② 定格出力 | 1000W | 2000W |
③ ソーラー充電時間 (200Wで比較) | 8時間(200W) | 9時間(200W) |
③ ソーラー充電時間 (最短時間で比較) | 8時間(200W) | 2時間(800W) |
2) ポータブル電源を、趣味以外の目的で欲しいと考える人が増えた
㈱renty実施アンケート「ポータブル電源はどう選ぶ?選び方・メーカー・価格帯などを調査しました!」の数字を参照しグラフ化
ポータブル電源の「普段使い」を取り巻く状況変化の2つ目は、ポータブル電源を趣味以外の目的で欲しいと考える人が増えたことです。
株式会社rentyが2023年6月に実施したアンケート結果を見ると、ポータブル電源を購入した・購入する予定の人の50%がキャンプやアウトドア、車中泊用に購入し、45%が防災グッズ、非常用、備蓄用として購入しているようです。
この結果から、ポータブル電源を防災グッズ・非常用・蓄電用に購入する人の数が、キャンプやアウトドア、車中泊用(趣味用)に購入する人に迫ってきている来ていることが分かります。
またエレコム株式会社が2023年2月に防災グッズに関する意識調査「準備できていない防災グッズ」に関するアンケートを行いました。
アンケート結果によると、回答者の61%がポータブル電源の準備ができていないと答えており、「ポータブル電源を本当は準備したいけどできていない」という状況にある人が多くいることが分かります。
「ポータブル電源を防災グッズ、非常用、備蓄用として欲しい」と考えている潜在層は、かなり多くいそうです。
ポータブル電源を準備できていない潜在層に、おすすめしたい「普段使い」
「ポータブル電源を本当は準備したいけどできていない」と考えている人はなぜ、ポータブル電源を購入していないのでしょうか?
エレコム㈱のアンケートでは「ポータブル電源を準備できていない理由」も聞いており、その答えは次のようなものでした。
【防災グッズとしてポータブル電源を準備できていない理由】
① 日常的には使用しないから
② 高額だから
③ 充電切れを確認するなど、管理も面倒
※エコレム㈱実施アンケート「準備できていない防災グッズ」から引用
①と②の理由について、考えてみました。
ポータブル電源を準備できていない理由 ① 日常的には使用しないから
1つ目の理由「日常的には使用しないから」の背景には、次のような考えがあるような気がします。
【「ポータブル電源を日常的に使用しない」という人の考え】
① ポータブル電源を日常的に使うと、電池が劣化して寿命が短くなると考えている
② 日常生活の中でポータブル電源を使うという考えがそもそもない
上で説明したように、最近のポータブル電源は「毎日使っても10年使えるほどの長寿命」になっています。
またソーラー充電機能も向上しており、ソーラー発電で作った無料の電気を日常生活で利用することで電気代の節約にも貢献します。
ポータブル電源の普段使いするメリットを知れば、「ポータブル電源を防災グッズ、非常用、備蓄用」として購入する人も増えるのではないでしょうか。
先ほども書きましたが大切なことなのでもう一度言います。ポータブル電源を実際に普段使いしてみると「電気代の節約」だけでなく、さまざまなメリットがあることに気づきます。大切な人や大切なことを守るため、ポータブル電源は必ず1台は持っておくことをおすすめします
ポータブル電源のさまざまなメリットについては、こちら記事もご覧ください
ポータブル電源を準備できていない理由 ② 高額だから
一般的に言えば、ポータブル電源は確かに高額です。
5万円以下で買える機種もありますが、高いものだと何十万円もかかります。
毎日のように使う電化製品や、好きな趣味(キャンプやアウトドアなど)に使う電化製品であれば、ある程度高くても納得できます。
しかし防災用・非常用に購入するポータブル電源は、使用頻度が少ないこともあり値段以上に高く感じてしまうのかもしれません。
つまりポータブル電源の使用頻度を増やし有効活用できれば、「ポータブル電源は高い!」という感情も減るのではないでしょうか?
今後さらなる電気代の高騰や輸入エネルギーの不足による停電などが起きるようなことがあれば、ポータブル電源を日常生活でも使うことが増え、「ポータブル電源を防災グッズ、非常用、備蓄用」として購入する人も増える気がします。
ポータブル電源は高いように感じますが、災害・非常時が起きた時の「保険」と考えると、決して高くはありません。ポータブル電源を生命保険や自動車保険、火災保険と比べてみましたのでこちら記事もご覧ください
まとめ
ポータブル電源の性能向上により、ポータブル電源の普段使いは以前より格段にやりやすくもなっています。
また電気代高騰などの社会状況の変化により、ポータブル電源の普段使いで得られるメリットはこれまで以上に大きくなっています。
「値段が高い!」と思われがちなポータブル電源ですが、
「災害・非常時への備えと普段使いでの電気代節約」という2つの目的のために購入すれば、決して高いものではありません。
ポータブル電源とソーラーパネルをセットで購入することで、災害時でも平常時でも自分で電気を作れるという力が手に入ります。
その力をフルに活用して、ソーラー発電で溜めた無料の電気を日々の生活の中で使えば、ポータブル電源を購入するメリットを最大限得られます。
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災害に備えたポータブル電源については、こちらの記事をご覧ください